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2023年3月30日
日立エナジー
(本件は、スイス・チューリッヒにおいて、
3月29日15:00(日本時間 3月29日22:00)に発表しました。)
低炭素で信頼性の高い電力を米国最大規模のエネルギー市場に供給するためにHVDC送電線を近代化
日立エナジーは、このたび、米国・ユタ州とカリフォルニア州ロサンゼルス地域を結ぶIntermountain Power Project (IPP)送電線向けに、ユタ州の電力会社であるIntermountain Power Agency(インターマウンテン・パワー・エージェンシー)*1から2基のHVDC変換所を受注しました。本プロジェクトは、1986年に日立エナジーが納入した既設のHVDC変換所*2を近代化し、システムの信頼性と効率を高めるものです。日立エナジーは、HVDC変換所の提供を通じて、カリフォルニア州の電力安定供給と、より持続可能なエネルギー源への移行を支援します。
現在、IPPはユタ州・デルタからカリフォルニア州・アデラントまで785km(488マイル)にわたって最大2,400MWの電力を送電しています。新しいHVDCシステムは、日立エナジーの最新のHVDC技術であるHVDC Light®を使用して、地域のお客さまへの電力供給の信頼性を高めます。
今回の受注は、ユタ州にある石炭を燃料とする既存の発電所を廃止し、CO2を含まないグリーン水素を使用した新しい発電所を導入するIPPのプロジェクト 「IPP Renewed」 の一部です。新しい発電所は、完成すると業界最大のグリーン水素製造システムの一つとなり、燃料として水素を製造するために再生可能エネルギーを使用します。同発電所は、運転開始時に30%の水素燃料を使用するように設計され、2045年までに100%の水素燃料に移行します*3。
日立エナジーのグリッドインテグレーションビジネスユニット担当役員であるニクラス・パーソンは、「40年近くの緊密な協力関係の後、この極めて重要な電力インフラを近代化し、カリフォルニアの人々に次世代の再生可能エネルギーを供給するために、インターマウンテン・パワー・エージェンシーと再び協力できることを喜ばしく思います。当社は、本プロジェクトを通じて、ロサンゼルス地域への安定した電力供給と、カリフォルニア州の再生可能エネルギーならびにゼロカーボン目標の達成を支援します。」と述べています。
インターマウンテン・パワー・エージェンシーのゼネラルマネージャーであるキャメロン・コーワンは、「電力網をさらに強化するために、日立エナジーと再び協力できることを嬉しく思います。IPPは、約40年間、地域へのエネルギー供給を行っています。南部の送電システムを近代化することで、必要なエネルギー資源を、さらに何十年にもわたって提供することが可能になります。」と述べています。
日立エナジーは、北米の建設会社であるQuanta Services(クアンタ・サービス)と提携し、ユタ州・デルタおよびカリフォルニア州・アデラントのプロジェクトサイトでのHVDCのターンキープロジェクトソリューションを提供します。クアンタ・サービスは、公益事業、再生可能エネルギー、通信、パイプライン、およびエネルギー業界に特化したインフラソリューションを提供する業界リーダーです。本コラボレーションは、両社のコアコンピタンスを活用して、プロジェクトに最高クラスのソリューションを提供することを目的としています。
日立エナジーの供給範囲には、HVDC変換所の設計、エンジニアリング、調達、設置、試運転が含まれます。今回のプロジェクトでは、既存のHVDCシステムと並行して新しい変換所を設置することで、プロジェクト全体で継続的な送電を可能とし、新しい機器に切り替える際のダウンタイムを最小限に抑えます。
日立エナジーのHVDCソリューションは、HVDC変換バルブおよびデジタル制御プラットフォームMACH™*4、変換用変圧器、高電圧開閉装置、システム調査、設計・エンジニアリング、供給、据付管理、試運転に関する世界トップレベルの専門知識を結集したものです。
日立エナジーは、約70年前に商用HVDC技術を開発し、以来、世界のHVDCプロジェクトの半分以上を納入してきました。
日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来へ向けた取り組みを加速する、グローバルな技術リーダーです。さまざまな分野のお客さまに、バリューチェーン全体にわたる革新的なソリューションとサービスを提供するとともに、お客さまやパートナーとの協創により、カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー転換に必要な、デジタル技術を活用した変革を実現します。日立エナジーは、社会価値、環境価値、経済価値のバランスを取りながら、世界でより持続可能、より柔軟、より安心・安全なエネルギーシステムを構築する取り組みを進めています。スイス・チューリッヒに本社を置き、全世界90カ国に約40,000人の従業員を擁しており、140カ国以上の導入実績と、約1兆円の事業規模を有しています。
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向けITサービスやお客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は10兆2,646億円、2022年3月末時点で連結子会社は853社、全世界で約37万人の従業員を擁しています。
以上