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2023年3月27日
日立独自の説明可能なAIを活用した、お客さま自身によるデータドリブンな探索・解析業務を可能に
Hitachi Digital Solution for Pharma/ヘルスケアデータ解析プラットフォーム「B3 Analytics」の概念図
株式会社日立製作所(以下、日立)は、医薬品の効果や有害事象に影響を与える重要指標(バイオマーカー*1)を探索するサブスクリプション型のAI解析サービス「Hitachi Digital Solution for Pharma/ヘルスケアデータ解析プラットフォーム『B3*2 Analytics*3』(ビースリー アナリティクス)」(以下、本サービス)を4月から提供開始します。
本サービスは、医療機関や製薬会社における医療開発などで活用されるLumada*4ソリューションの一つであり、2019年10月に提供を開始した「Hitachi Digital Solution for Pharma/バイオマーカー探索サービス」*5の基盤技術として日立が開発した独自の説明可能なAI「B3」の利用を、サブスクリプションサービスとして提供するものです。「B3」は、人体の遺伝子情報や電子カルテなどの医療データから、医薬品の効果に関連する因子を抽出し、それらの因子を用いて簡便な数式を組み立てることで、医薬品の効果を表す指標であるバイオマーカー候補を自動生成します。新たなバイオマーカー候補を短時間で高精度に検出できることから、効果の高い医薬品の開発と、その開発期間の短縮に貢献します。
本サービスを活用することにより、お客さまが管理・保有するデータを用いて、お客さま自身が、クラウド上で日立の「B3」による解析を、コストを抑えてスピーディーに利用可能になります。また、大学や公的研究機関、自治体などを含めたさまざまな研究者が利用しやすくなることで、パンデミックの際の迅速な新薬開発・治療につながることも期待できます。
日立は本サービスを医療・医薬分野のお客さま向けに提供することにより、個別化医療の実現および医療費の適正化などへの貢献をめざすとともに、将来的には本サービスを診断・予防などの創薬以外の領域にも適用すべく、機能を拡充する予定です。
また、日立グループでは、製薬会社や医療機関向けに幅広いプロダクト、OT*6、ITを提供してきた豊富な実績があり、お客さまの現場から経営、サプライチェーンの「際(きわ)*7」の課題を解決する「トータルシームレスソリューション*8」の提供に注力していきます。
同じ病気の患者においても、医薬品の薬剤の効き方や生活の質を悪化させる有害事象の発生有無には個人差があることから、近年、患者個人の体質や病気の状態に合わせた「個別化医療(オーダーメイド医療)」の実現に向けた研究・開発が進んでいます。こうした中、患者ごとに適切な治療を選択するため、治療の有効性・安全性を適切に評価する、タンパク質や遺伝子などの生体内指標「バイオマーカー」を、さまざまな患者データの中から探索する研究が盛んに行われています。一方で、膨大なデータの組み合わせから高精度に予測できるバイオマーカーを人力で探索することは難しく、また医薬品の開発においては、分析結果の根拠の提示が必要とされるため、説明可能なAIが求められます。
このような解析ニーズに応えるため、日立は2019年10月に独自の説明可能なAIを用いた受託解析型サービス「Hitachi Digital Solution for Pharma/バイオマーカー探索サービス」の提供を開始し、お客さまのバイオマーカー探索業務を支援してきました。一方で、お客さま自身が手元のデータを実験的に解析したいという要望が増えてきており、お客さまの依頼により日立が解析を行う受託解析型ではなく、より手軽に利用できる形態のサービスが求められていました。
そこで、日立は、バイオマーカー探索で実績のある、日立が開発した独自の説明可能なAI「B3」をサブスクリプション型で利用できるサービスを4月から提供開始します。
名称 | 概要 | 価格 |
---|---|---|
Hitachi Digital Solution for Pharma/ヘルスケアデータ解析プラットフォーム「B3 Analytics」 | 日立が開発した独自の説明可能なAI「B3」をクラウド環境で利用できるサブスクリプション型の解析基盤サービス | 個別見積 ※無料トライアル提供 |
「Hitachi Digital Solution for Pharma」は、臨床試験や外部データなどの医薬品業界に関するさまざまなデータを収集・蓄積・分析し、医薬品バリューチェーンにおけるイノベーションを支援するLumadaのサービス群です。本サービス以外にも、医療経済評価ソリューション、リアルワールドデータ解析ソリューションなどを提供しており、今後もサービスメニューの拡充を図ります。
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向けITサービスやお客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は10兆2,646億円、2022年3月末時点で連結子会社は853社、全世界で約37万人の従業員を擁しています。
株式会社日立製作所 インダストリアルデジタルビジネスユニット
以上