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2023年3月16日
(本リリースの内容は、英国で3月15日(水)に発表したものです。
日本では3月16日(木)に配信しました。)
最先端の技術で無人運転を実現し、安全なメトロの運行を支援
デジタル信号システムのイメージ
株式会社日立製作所(以下、日立)の鉄道システム事業におけるグループ会社である日立レールは、インド共和国(以下、インド)のチェンナイメトロ建設計画(フェーズ2)向けに、デジタル信号システムを受注しました。受注金額は162億ルピー(約260億円)*1で、日立は最先端の無線式列車制御システム(CBTC)と自動列車運転装置(ATO)を納入し、無人運転が可能となります。
CBTCは列車の最適な速度を常時計算し、自動的に制御することができます。この技術によって、90秒間隔での運行が可能となり、フェーズ2の列車運行区間の輸送能力を高いものとし、信頼性も向上します。
ATOを導入することにより、フェーズ2の運行区間で、列車は発車、最適な速度での走行、停止を自動的に行い、運転士なしでの運転が可能です。この技術により、安全性が向上するとともに、メンテナンスの手間の大幅な削減が期待できます。またATOは車両基地内での無人走行、ドアの開閉、旅客向け運行情報システムにも活用されます。
これらのデジタル信号システムは、インドで4番目に長い運行区間を有するメトロシステムである、タミルナドゥ州のチェンナイメトロに納入されます。チェンナイメトロ建設計画(フェーズ2)では、地下42kmを含む総延長119kmが整備される予定です。
本件には、独立行政法人国際協力機構(JICA)の円借款の資金が提供されます。契約範囲は、信号、列車制御、ビデオ監視システムの設計、製造、納入、据付、試運転を含みます。
「私たちはチェンナイメトロ建設計画に世界最先端の信号システムを納入できることを喜ばしく思います。私たちのビジョンは、鉄道技術のグローバルリーダーとして、公共交通による移動のすべての部分をデジタル化し最適化することです。日立の最先端のメトロ運行技術をチェンナイメトロ建設計画(フェーズ2)に導入することにより、より多くの乗客にスムーズかつ信頼性の高い移動手段を提供することができます。」
日立レールは欧州共通の列車制御システムであるERTMSを欧州、中国、インドに、世界初の全自動重量貨物輸送システムであるAutoHaul™ を豪州に導入した先駆者であり、世界の自動運転と信号の技術をリードしています。
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向けITサービスやお客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は10兆2,646億円、2022年3月末時点で連結子会社は853社、全世界で約37万人の従業員を擁しています。
以上