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2023年3月15日
株式会社日立製作所(以下、日立)は、今回の交渉において、日立を取巻く経営環境や経営方針、および2024中期経営計画の達成に向け、人的資本を充実させることの重要性を労働組合と共有してきました。
その上で、「総合的な人財への投資(トータルリワード)」と「ジョブ型人財マネジメントへの転換」について議論し、本日、労働組合からの要求に対する回答を行いました。
事業を持続的に成長させるとともに、従業員の賃金に還元し、日本の経済好循環に貢献するという企業の社会的責任を果たす観点に加え、2024中期経営計画の目標達成に向けた従業員のモチベーション・エンゲージメント向上の観点、さらには変革にチャレンジし、目標を達成するという強い思いと期待を込めて、回答を決断しました。
2022年度の通期業績は、厳しい事業環境下においても前年度比増収増益の見通しであり、従業員一人ひとりの尽力・貢献に報いたいという思いを込めた回答としました。
また、2024中期経営計画達成に向けた確かな足掛かりを築いた従業員の貢献に報いるため、直近の物価高騰の影響に対応する観点も踏まえ、今回は特別な加算を行うことを決断しました。
回答 | 要求 |
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賃金体系を維持した上で 7,000円の水準改善を行う (平均昇給額:12,510円、平均昇給率:3.9%) |
賃金体系を維持した上で 7,000円の水準改善を行う |
回答 | 要求 |
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1,965,420円(6.1カ月) + 特別加算30,000円 | 2,030,000円(6.3カ月) |
ジョブ型人財マネジメントへの転換は、日立グループが社会イノベーション事業をグローバルに展開していくために必要な取り組みであるとともに、従業員の成長にとっても必要な取り組みです。
今回の交渉では、「従業員の行動変容」について労働組合と議論を行い、2023年度からは、従業員が自ら行動することを支援・促進する観点から、人財マネジメントの制度・仕組み全体をジョブ型に転換していきます。
具体的には、2023年度上期に、従業員が自らの意思で他部署の求人に応募できる「グループ公募制度」について、社内の人財流動化促進の観点から、対象者の拡大などのルール見直しを行います。併せて、キャリアコンサルティングなどによって、職務と人財のマッチングを支援する「社内キャリアエージェント」を設置します。また、2023年10月を目途に、労働時間の一部を使い、社内の別部署で業務を行うことが可能な「社内副業制度」や、本業との両立を確認しながら、日立の事業領域以外で新たな挑戦をすることが可能な「社外副業制度」の試行を開始します。
また、学習体験プラットフォーム(LXP)や自律的キャリア形成に向けた行動変容につなげるための新キャリア研修などの教育投資も継続して行っていきます。
さらに2024年度に向け、適所適財を促進するための、「職務と報酬の関係がシンプルな非管理職処遇制度」への見直しや、多様な人財の多様な働き方を前提とした「従業員のキャリア形成やウェルビーイング向上を支援するための福利厚生制度」への再構築、技術・スキルがあり、事業へ貢献する高齢者の活躍環境の拡充に向けた「70歳迄の就業機会確保への対応」について、労働組合との制度改訂に向けた協議を開始し、従業員のさらなる成長支援を進めていきます。
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向けITサービスやお客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は10兆2,646億円、2022年3月末時点で連結子会社は853社、全世界で約37万人の従業員を擁しています。
以上