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2022年12月20日
日立エナジー
(本件は、スイス・チューリッヒにおいて、
12月19日09:00(日本時間17:00)に発表しました。)
同市のバス路線の電化とカーボンニュートラルに向けた取り組みに貢献
日立エナジーは、このたび、スイス連邦(以下、スイス)の電気バスメーカーであるHESS(ヘス)から、フランス共和国(以下、フランス)の中部に位置するクレルモン-フェラン市の最も交通量の多い二つのバス路線向けに超高速充電システム「Grid-eMotion®Flash」を受注しました。
今回の受注は、Grid-eMotion Flashが、クレルモン-フェラン市の公共交通機関運営会社SMTC-ACから、同社の推進する整備計画において求められる、高速で効率的、かつ信頼性と安全性の高い充電システムに合致するものとして評価されたことによるものです。
SMTC-ACは、持続可能な都市型モビリティを実現し、大都市圏の排出ガス、渋滞、騒音を削減するためのInspiReプログラムを推進しており、その一環として40台の新しい電気バスの導入や、専用バスレーン整備による移動時間の短縮、バス運行本数の拡充、バッテリー残量不足によるバスサービスの中断がないことなどの実現を計画しています。この計画を通じて、利用者の満足度を高めるとともに、自家用車に代えて排出ガスのない公共交通機関を利用するように促すことで、2032年までに利用者数を現在の3,200万人から5,200万人に大幅に増加させることをめざしています*1。また、この計画の実現により年間約5,000トンのCO2排出を削減できる見込みです。
超高速充電システムであるGrid-eMotion Flashは、利用者数やバスの運行時間に制約を与えることなく、都市における交通システムの環境汚染を軽減することが可能です。このシステムは、特定の停留所で数秒以内にバスを急速充電し、路線の終点や操車場では短時間で満充電にする超高速充電を行います。
日立エナジーのグリッドインテグレーションビジネスユニット担当役員であるニクラス・パーソンは、「フランスの歴史ある都市において、化石燃料を使用した公共交通機関から排出ガスを出さない電気バスへの切り替えを支援するという名誉ある受注を獲得したことを嬉しく思っています。私たちは、クレルモン-フェラン市と同じビジョンと価値観を共有しています。公共交通機関の電化は、持続可能なエネルギーの未来と、この街で暮らし、働く人々の生活の質の向上につながります。」と述べています。
日立エナジーとヘスは、これまでにも、オーストラリアのブリスベン、スイスのジュネーブ、フランスのナントにおいて、電気バスと急速充電のソリューションを共同で開発してきました。Grid-eMotionのソリューションは、オーストラリア、カナダ、中国、インド、中東、米国、欧州においても、稼働中または開発中です。
フランス・ナント市の電気交通システムでの事例が、今年初めに、公共交通機関の世界的な業界団体であるUITP(Union Internationale des Transports Publics(仏語):公共交通国際連合)から、業界最高の運営・技術賞を受賞しました*2。また、ナント市の急速充電システムは、英国放送協会BBCがエネルギーの世界におけるイノベーションを紹介する「Humanising Energy」シリーズで紹介されています。
Grid-eMotionのポートフォリオには、FleetとFlashの二つのソリューションがあります。Grid-eMotion Fleetは、グリッド接続と充電システムを統合した省スペース型の充電ソリューションで、既存の操車場に設置でき、車両の電化に合わせて柔軟に拡張することが可能です。これは、堅牢でコンパクトなグリッド接続と充電ポイントで構成されており、バスや、数メガワットの高出力充電を必要とするラストマイル配送や大型トラックなどの商用車フリート向けに提供されています。
FlashとFleetは、より大規模な車両管理システムやエネルギー管理システムに組み込むことができる、スマート充電デジタルプラットフォームを備えています。また、日立エナジーが提供するe-mesh™エネルギー管理・最適化ソリューションやLumada APM、EAM、FSMソリューションと組み合わせることで、運輸事業者が稼働時間を最大化し、効率を改善するための情報に基づいた意思決定を行うことを支援します。
日立エナジーはこの1年間で、世界中のお客さまやパートナーからスマートチャージのポートフォリオを受注しました。これは、Grid-eMotionが電気バスや商用車といったeモビリティの展望を変えつつあることを示すものです。
日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来へ向けた取り組みを加速する、グローバルな技術リーダーです。さまざまな分野のお客さまに、バリューチェーン全体にわたる革新的なソリューションとサービスを提供するとともに、お客さまやパートナーとの協創により、カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー転換に必要な、デジタル技術を活用した変革を実現します。日立エナジーは、社会価値、環境価値、経済価値のバランスを取りながら、世界でより持続可能、より柔軟、より安心・安全なエネルギーシステムを構築する取り組みを進めています。スイス・チューリッヒに本社を置き、全世界90カ国に約40,000人の従業員を擁しており、140カ国以上の導入実績と、約1兆円の事業規模を有しています。
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向けITサービスやお客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は10兆2,646億円、2022年3月末時点で連結子会社は853社、全世界で約37万人の従業員を擁しています。
以上