ニュースリリース

日立の創業製品「五馬力誘導電動機」の重要文化財への指定について

1910年に製作された五馬力誘導電動機(左)とその設計図(右)

  株式会社日立製作所(以下、日立)最初の製品であり、日立オリジンパーク(茨城県日立市)で展示されている「五馬力誘導電動機(5馬力モーター)」が、設計図面5枚と共に11月18日の文化庁の文化審議会答申を受け、重要文化財に指定される見通しとなりました。電動機が国の重要文化財に指定されるのは、今回が初めてであり、また、日立製作所の製品としても初めての指定となります。
  五馬力誘導電動機は、1910年に日立創業者である小平浪平の指揮のもと製作された日立で最初の製品であり、日本人により設計製造されたモーターとして現存最古のものです。このたび、電気機械国産化の礎を築いた機械として産業技術史上における学術的価値が高いと評価され、重要文化財に指定される運びとなりました。

  創業以来、優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献することを企業理念に掲げ、創業の精神である「和・誠・開拓者精神」のもと、社会が直面する課題の解決に取り組んできた日立にとって、その原点ともいえる五馬力誘導電動機が重要文化財に指定されることは、大変名誉なことです。今後も引き続き、この企業理念や日立創業の精神を継承しながら、社会イノベーション事業を通じた社会課題の解決とサステナブルな社会の実現をめざしていきます。

文化審議会の評価

  本機は日本人により設計製造された誘導電動機としては現存最古で、電気機械国産化の礎を築いた機械として産業技術史上に学術的価値が高い。本機と同時期に作成され、本機の構造などを明らかにする設計図面類もともに保存されており、附としてあわせて保護を図る。

五馬力誘導電動機(5馬力モーター)について

  五馬力誘導電動機は、日立鉱山用として製作された日立最初の製品であり、日本人により設計製造されたモーターとして現存最古のものです。当時、日立鉱山で使われていた機械は殆どが外国製でしたが、日立創業者である小平浪平は、「自分たちの使う機械は自分たちで作る」という夢を持っており、その指示のもと、高尾直三郎らが設計・製作し、1910年に完成しました。当時、モーターの開発は困難を極め、小平は「モーターは回るもんだが、なかなか回らなかった。やっと回ると、モーターの周りを皆で手をつないで、うれし泣きしながら回ったものだ」と創業当時のモーター開発を振り返る言葉を遺しています。本機は2002年1月に茨城県の重要文化財に指定され、現在は、日立オリジンパークの「小平記念館」に展示されています。日立オリジンパーク現地や、同サイトにて11月4日から公開されたバーチャルツアーでぜひご覧ください。

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日立製作所について

  日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向けITサービスやお客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は10兆2,646億円、2022年3月末時点で連結子会社は853社、全世界で約37万人の従業員を擁しています。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 日立オリジンパーク [担当 : 中川]
〒319-1221 茨城県日立市大みか町六丁目19番22号
電話 : 0294-87-7575

以上