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2022年11月10日
IT基盤/運用高度化オファリングの提供イメージ
株式会社日立製作所(以下、日立)は、これまでのクラウド関連サービスを、IT基盤のモダナイズを加速する「IT基盤/運用高度化オファリング」として統合・強化し、11月10日より順次提供開始します。
本オファリングは、日立がこれまで培ってきたパブリッククラウドと基幹システム双方の構築・運用ノウハウをまとめたベストプラクティスをもとに、IT基盤のモダナイズに関するコンサルティングから設計・構築、運用までをワンストップで提供するものです。
具体的には、豊富な経験を持つコンサルタントと高い技術力を持つエンジニアが、経営戦略・人財・ITの観点でIT基盤のモダナイズに向けた構想や全体方針、推進計画などのグランドデザインの策定を支援します。また、マルチクラウド環境のIT基盤の包括的なマネージドサービスを提供する新サービス「Cloud and Application Managed Service(以下CAMS)」により、クラウド移行・再構築やセキュリティ環境を含めた運用の高度化を段階的なアプローチで円滑に推進します。さらに、継続的な運用効率化に向けて、先進のAI・コード化技術を活用した段階的な運用自動化も支援していきます。
これらにより、IT基盤の戦略的なモダナイズを実現し、お客さまのビジネスアジリティ向上やDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に貢献します。
変化の激しい市場競争を勝ち抜くために、各社でDX推進が加速する中、「IT基盤モダナイズ」と「継続的な業務革新」の両輪を回すことが求められています。一方、それに伴い、IT基盤の追加・拡張やシステムのクラウド化が業務ごとに個別に推進されてきたことでクラウド環境が複雑化しています。クラウドサービスを目的ごとに適切に使い分け、マルチクラウド環境を効率的かつ安全・安心に運用するためには、パブリッククラウドを使いこなす技術に加えて、オンプレミスで確立している基幹システムの運用方法やセキュリティ対策をパブリッククラウド上で実現するノウハウなどさまざまな専門知識や経験が必要です。そこで今回、クラウドとオンプレミス両方のシステム開発や運用で培ってきたノウハウ、最新のテクノロジーをより早くお客さまに提供するために、これまでお客さまのクラウドジャーニーを支援してきた関連サービスを「IT基盤/運用高度化オファリング」として統合するとともに、「CAMS」をメニューに追加することで強化します。
IaC*1の仕組みを用いてハードウェア、OS、コンテナなどのベストプラクティクスな設計をテンプレートとして蓄積することで、運用環境を含めたIT基盤の構築を自動化します。これにより、人為的なミスをなくすとともに、PoCや新しいアプリケーションを開発する環境を必要なときに早期に立ち上げることが可能になります。
また、IT基盤やその上で稼働するサービスの状態を複数のクラウドを横断して統合的に収集し、ダッシュボードでリアルタイムに可視化するオブザーバビリティ*2対応の監視・運用システムを提供します。本システムにより、障害などのインシデントを把握し、その事象や対処方法などのノウハウをAI・コード化技術によって蓄積、学習することで、運用作業の自動化を段階的に拡大していきます。
これらにより、IT基盤の構築を迅速化するとともに、インシデント対応やサービス拡大に伴う運用業務の肥大化・属人化を防ぎ、お客さまのビジネスアジリティ向上に貢献します。
「CAMS」のオプションメニューとして、パブリッククラウドを活用したIT基盤の設計プロセスを効率化する「クラウドリフト向けサービスプラットフォーム」「クラウドネイティブ*3向けサービスプラットフォーム」を提供します。
これらは、日立が培ってきたさまざまな業種・業務でのクラウド設計・運用実績の中からベストプラクティスを集約し、データベース・ミドルウェアの設計や、運用・セキュリティなど非機能要件の定義などのノウハウをまとめたフレームワークです。信頼性と拡張性を両立するシステムの構築・運用に必要な機能群をまとめた「クラウドリフト向けサービスプラットフォーム」と、クラウドネイティブなサービスの開発・運用に必要な機能群をまとめた「クラウドネイティブ向けサービスプラットフォーム」を用途に応じて選択することができます。これらにより、IT基盤の要件定義や基本設計を効率化することで、お客さまはアプリケーション開発に注力することが可能になります。
「CAMS」のオプションメニューとして、日立のセキュリティ監視センター(SOC)の実績豊富なセキュリティエキスパートによるセキュリティ運用のサポートする「マネージドセキュリティサービス」を提供します。これまでオンプレミスやプライベートクラウド環境を対象として、日立グループ37万人が利用するIT基盤や、大手金融機関、官公庁などのお客さま向けに提供していましたが、その実践ノウハウを最大限に活用し、今回パブリッククラウド(アマゾン ウェブ サービス、Microsoft Azure)を対象とするサービスを追加しました。これにより、クラウドに精通したセキュリティ人財が不足しているお客さまでも、安全・安心なマルチクラウド運用を実現することができます。
CAMSを活用したIT基盤の例
日立は、本オファリングのインフラを提供するハイブリッドクラウドソリューションEverFlex from Hitachi*4の強化を進め、機密性の高いデータをクラウド上で安全に管理するサービスを拡充するなど、お客さまの安心・安全なクラウドジャーニーを実現していきます。また、日立ヴァンタラの「Hitachi Application Reliability Center*5」とノウハウ/技術を共有し、さらなる信頼性とアジリティ(俊敏性)を最適な運用コストで実現するマネージドサービスを提供していきます。さらに、GlobalLogicのマイクロサービス*6を活用したアプリケーション開発の知見を取り込むことで、IT基盤フレームワークを強化し、基幹システムのモダナイズおよびDX推進をさらに支援していきます。
名称 | サービスメニュー | 概要 | 価格 | 提供開始 時期 |
プラットフォーム向け モダナイゼーション 支援サービス |
各種クラウド関連 コンサルティング |
経験豊富なクラウドコンサルタントやアーキテクトによる構想策定・要件定義の支援と、最適なプラットフォームと方式の選定 | 個別見積 | 提供中 |
Cloud and Application Managed Service | 設計・構築支援 環境提供 監視・運用支援 |
日立のフレームワークを活用した迅速かつセキュアなIT基盤の設計・構築から監視・運用を一括支援 | 2022年11月 | |
オプション メニュー |
クラウドリフト向け サービスプラット フォーム |
信頼性/拡張性/柔軟性あるクラウドシステムを効率的に構築・運用するために必要なフレームワーク | 2023年1月 | |
クラウドネイティブ向け サービスプラット フォーム |
クラウドネイティブなサービスを開発・運用するために必要なフレームワーク | 2023年1月 | ||
マネージドセキュリティ サービス (アマゾン ウェブ サービス) |
アマゾン ウェブ サービスのクラウド環境の統合監視、予防からインシデント対処までのセキュリティ運用支援 | 2022年12月 | ||
マネージドセキュリティ サービス (Microsoft Azure) |
Microsoft Azureのクラウド環境の統合監視、予防からインシデント対処までのセキュリティ運用支援 | 2023年2月 |
日立は、事業課題を解決する個別の取り組みやソリューションについて紹介する「Hitachi Social Innovation Forum 2022 JAPAN Plus」を実施します。今回の新サービスは、本イベントにおいて11月15日(火)〜12月16日(金)に配信する以下のセッションでご紹介します。
また、10月25日(火)〜27日(木)に開催した 「Hitachi Social Innovation Forum 2022 JAPAN」で発信した関連セッションについてもアーカイブでご視聴いただけます。
詳しくは、オフィシャルサイトをご覧ください。
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向けITサービスやお客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は10兆2,646億円、2022年3月末時点で連結子会社は853社、全世界で約37万人の従業員を擁しています。
株式会社日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部 マネージドサービス事業部
以上