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2022年8月29日
株式会社日立パワーソリューションズ
微細化・多層化する半導体デバイスや電子部品と大型ウェーハの品質検査精度を向上
超音波映像装置「FineSAT7」
株式会社日立パワーソリューションズ(以下、日立パワーソリューションズ)は、半導体・電子部品内部の微細な構造や剥離・ボイドなどの欠陥*1を超音波の反射・透過特性を利用して非破壊で検出・画像化する超音波映像装置「FineSAT シリーズ」の最新機種として、従来機よりも分解能を16倍、測定周期を2倍に向上させたADボード*2の採用などによる欠陥検出画像の高画質化と、直径300mm(12インチ)ウェーハの一括検査を可能にした、超音波映像装置「FineSAT7」(以下、FineSAT7)を10月1日より発売します。
FineSAT7は、これらの性能・機能により、研究・開発、製造分野での検査精度の向上や生産性の向上に貢献します。
近年、半導体デバイスや電子部品、車載デバイス、パワーデバイスなどの形状の微細化が進むなか、メーカー各社ではこれまで以上に高い精度の品質検査が求められています。また、量産実用化が期待される2.5次元(2.5D)や3次元(3D)などの多層化した構造の検査対象品では、各層ごとの欠陥検査が必要となるため、作業効率、生産性向上の面から透過法を用いた一括検査のニーズが高まっています。一方で、半導体デバイスの材料となるウェーハにおいては、量産化に用いられる大きなサイズのウェーハの検査に対応した装置へのニーズも増えています。
日立パワーソリューションズは、FineSATシリーズを、半導体デバイス・電子部品内部の微細な構造や欠陥を超音波の反射・透過特性を利用して非破壊で検出・画像化する装置として国内外に累計約2,400台*3販売するなど、国内トップクラスの豊富な実績を有しています。また、2019年度には、これら装置に用いている技術で、一般財団法人 機械振興協会が主催する第54回機械振興賞における経済産業大臣賞や、公益社団法人発明協会が主催する令和2年度関東地方発明表彰特許庁長官賞を受賞しています。
従来機よりも分解能を16倍、測定周期を2倍に向上させたADボードを採用したことにより、デジタル処理後の特徴抽出精度*4を向上します。また、1画素の輝度に対して周囲8カ所から取得した超音波波形を足し合わせて平均化する技術*5を用いて、電子回路の熱雑音などに起因して発生するランダムノイズを低減することで、欠陥検出画像を高画質化します。
従来、透過法を用いた直径300mmウェーハの検査は、対象物を移動させながら半面ごとに実施する必要がありましたが、装置内の機器配置の見直しによって検査対象物を測定する水槽を大型化し、超音波を送受信するプローブ*6などを含む測定機器の可動域を広げたことで、全面一括での検査を可能にしました。また、測定水槽の大型化により、水槽内での検査対象物の移動や超音波の反射の原因となる気泡の除去などの作業性も向上しています。
名称 | 概要 | 価格(税別) |
---|---|---|
超音波映像装置「Fine SAT7」 | 超音波の送受信を行う超音波プローブ、 超音波探傷器、スキャナ機構(3軸)、 制御装置と画像処理装置等で構成 |
2,850万円〜 |
FineSAT7は、エレクトロニクス製造サプライチェーンの国際半導体製造装置材料協会SEMIが定める半導体製造に使用される装置の安全に関する規格に準拠しています。
なお、FineSAT7は、8月31日から9月2日まで幕張メッセで開催されるエレクトロニクス開発・実装展「ネプコンジャパン2022 秋」に出展します。
日立パワーソリューションズは、日立グループの一員として、OT(Operational Technology)やIT(Information Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。日立パワーソリューションズは、エネルギー・産業・情報など社会インフラのさまざまな分野でソリューションを提供することにより、お客さまの社会価値、環境価値、経済価値の3つの価値向上に貢献します。
株式会社 日立パワーソリューションズ 営業統括本部 産業営業統括部 生産システム営業部[担当 : 矢谷]
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