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2022年6月28日
株式会社日立ハイテク
-「物性計測感度の向上」と「原子・分子スケールの計測」を追求-
【高感度プローブ顕微鏡システムAFM100 Pro】
株式会社日立ハイテク(以下、日立ハイテク)は、このたび、新開発された高感度光ヘッドを搭載することで「物性計測感度の向上」と「原子・分子スケールの計測」を実現した走査型プローブ顕微鏡(AFM*1/ SPM*2、以下AFM)のハイエンドモデル、高感度プローブ顕微鏡システムAFM100 Proの販売を開始します。
研究開発の現場で、先端素材の微細化、薄膜化、有機化など、新機能材料の活用に伴い高感度の計測・分析装置の開発が求められる中、AFM100 Proの提供を通して現場の解析ニーズに対応し、顧客課題解決に貢献していきます。
AFMは、先端径が数ナノメートル*3に尖ったプローブ(探針)で試料表面を走査し、ナノレベルで試料表面の形状観察と物性マッピング評価を同時に行うことができる計測・分析装置です。AFMは、半導体・高分子・生体をはじめとする幅広い産業分野での研究開発や品質管理の現場で活用されており、従来から日立ハイテクでは、AFMの測定プロセス簡素化や操作者によるデータばらつきの防止などの信頼性向上への取り組みを行うことで、操作性の高いAFM装置を幅広く提供してきました。
近年、世の中ではカーボンニュートラル、AI、IoTを活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)、EV、5G、パワーデバイスをはじめとしたハイテク素材の開発など、幅広い分野においてナノ機能の実装や多元化・複合化する新機能材料の活用が注目されており、AFMが使用される先端素材の微細化、薄膜化、有機化に伴う構造・物性評価などの分野では、技術の進化に合わせて、従来よりも素材表面の微弱な物性変化(微弱力)や、微小な変位を検出する感度の向上がより一層求められています。
今回、日立ハイテクが開発したAFM100 Proは、こうした課題に対応するため、新開発された『光熱励振採用の高感度光ヘッド』を搭載することにより、「物性計測感度の向上」と「原子・分子スケールの計測」を実現しました。
本製品の主な特長は、以下のとおりです。
新開発された高感度光ヘッドの搭載によって、カンチレバー(探針)変位検出のノイズレベル低減と検出感度の最適化が実現しました。
また、光によるカンチレバーの加振を行う光熱励振機能(IR-Drive)も搭載により、従来よりも微小なサブnmオーダーのカンチレバー振動振幅を安定して制御できることで、液中観察時の高分解能測定を実現しました。
ノイズレベルが大幅に低減された高感度光ヘッドの搭載によって、従来の光ヘッドではノイズに埋もれていたような僅かな物性情報の違いを検出できるようになりました。オプション機能「AFMマーキング」によって、走査型電子顕微鏡SEM*4 との同一箇所観察を容易に実現し、僅かな物性情報の違いの要因特定に大きく貢献します。
AFM100 Proは、スタンダードモデルのAFM100やAFM100 Plusからアップグレードすることも可能です。例えば、最初に比較的安価なAFM100を導入し、さらにハイレベルの解析ニーズが出てきた場合に、AFM100 Proにアップグレードするといった運用も可能です。また、万が一のためのセルフチェック機能も標準搭載しているので、安心して末永く装置を利用できます。
日立ハイテクは、本製品をはじめとする革新的なソリューションを今後もタイムリーに提供し続け、「見る・測る・分析する」で、お客様とともに社会課題の解決をめざし、最先端のモノづくりに貢献いたします。
日立ハイテクは、2001年、株式会社日立製作所 計測器グループ、同半導体製造装置グループと、先端産業分野における専門商社である日製産業株式会社が統合し、誕生しました。2020年、日立製作所の完全子会社となり連携を強化していくことで、社会課題解決に貢献し、持続可能な社会の実現をめざしています。
医用分析装置、バイオ関連製品、分析機器、半導体製造装置、解析装置の製造・販売に加え、社会・産業インフラ、モビリティなどの分野における高付加価値ソリューションの提供を通して、グローバルな事業展開を行っています(2022年3月期日立ハイテクグループ連結売上収益は5,768億円)。
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