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2022年3月23日
株式会社日立製作所
日立Astemo株式会社
受賞者写真
株式会社日立製作所(以下、日立)と日立Astemo株式会社(以下、日立Astemo)は、このたび、公益財団法人大河内記念会が主催する「第68回(令和3年度)大河内賞」において、「電気自動車(以下、EV)/プラグインハイブリッド車(PHV)向け直接水冷型両面冷却パワーモジュールによる小型高出力インバータの開発」で「大河内記念賞」を受賞し、3月22日に日本工業倶楽部会館にて行われた贈賞式で表彰されました。
大河内賞は、生産工学、生産技術、生産システムの研究ならびに実施などで、学術の進歩と産業の発展に大きく貢献した顕著な業績を表彰する権威ある賞です。「大河内記念賞」は、その中で最も上位に位置づけられています。
直接水冷型両面冷却パワーモジュールによる小型高出力インバータの開発は、カーボンニュートラル社会の実現に向けたEV/PHVの普及加速に貢献する成果であり、今回の受賞はその業績が評価されたものです。
日立と日立Astemoは、今後も本インバータの提供を通じてEVの普及を促進するとともに、データーセンターなどの省スペース化が求められる分野への展開をめざし、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。
株式会社日立製作所 研究開発グループ 電動化イノベーションセンタ 主管研究長 |
中津 欣也 |
株式会社日立製作所 研究開発グループ 電動化イノベーションセンタ 主任研究員 |
徳山 健 |
日立Astemo株式会社 パワートレイン&セーフティシステム事業部 xEV生産本部 本部長ジェネラルマネージャー |
椋野 秀樹 |
日立Astemo株式会社 先端生産技術本部 塑性加工プロセス開発課 課長シニアマネージャー |
樋熊 真人 |
日立Astemo株式会社 パワートレイン&セーフティシステム事業部 第一ICE生産技術部 部長シニアダイレクター |
佐川 俊文 |
EVの普及には、充電に関わる不安の低減や、航続距離・走行性能の向上が求められています。その実現には、冷却性能に優れ充電時間の短縮に役立つ、小型高出力で高電圧な駆動システムが必要でした。そこで、日立と日立Astemoは、鍵となる直接水冷型両面冷却パワーモジュールによる小型高出力インバータ技術を開発しました。これは、日立グループの長年にわたる広範囲な技術の蓄積に加え、直接水冷型両面冷却という独自コンセプトや、長期防水性・高耐圧化などのさまざまな技術を駆使したもので、お客さまからも高い評価を受けています。
開発した800V小型高出力インバータ(左)と、直接水冷型両面冷却パワーモジュール(右)
開発した直接水冷型両面冷却技術により、優れた放熱性能に加え、高速スイッチ動作や高い信頼性を実現しました。本技術を搭載したインバータは、2014年に実用化され、2019年にはEV向け800V対応品として量産され始めるなど、すでに30万台を超えるEVやPHVに搭載されており、電動化による先進環境対応車の普及拡大につながっています。
日立は、データとテクノロジーで社会インフラを革新する社会イノベーション事業を通じて、人々が幸せで豊かに暮らすことができる持続可能な社会の実現に貢献します。「環境(地球環境の保全)」 「レジリエンス(企業の事業継続性や社会インフラの強靭さ)」 「安心・安全(一人ひとりの健康で快適な生活)」に注力しています。IT・エネルギー・インダストリー・モビリティ・ライフ・オートモティブシステムの6分野で、OT、ITおよびプロダクトを活用するLumadaソリューションを提供し、お客さまや社会の課題を解決します。2020年度(2021年3月期)の連結売上収益は8兆7,291億円、2021年3月末時点で連結子会社は871社、全世界で約35万人の従業員を擁しています。
日立Astemoは、安全性・快適性の向上や環境保全に寄与する先進的なモビリティソリューションの提供を通じて、社会価値・環境価値・経済価値の3つの価値を引き上げ、持続可能な社会の実現とともに、人々のQuality of Lifeと顧客の企業価値の向上に貢献していきます。
以上