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2022年2月4日
(本リリースの内容は、英国において2月3日(木)に発表したものです。
日本では2月4日(金)に配信しました。)
日立製作所(以下、日立)の鉄道システム事業におけるグループ会社である日立レール社は、ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)とドイツ連邦鉄道局(German Federal Railway Authority)の立ち合いによる、機能および運用面の試験により、日立の鉄道向けデジタル連動装置がドイツの仕様や規格に適合することが認められました。今回の認定は、日立とドイツ鉄道が共同で、ミュンヘンにある日立のエンジニアリングセンターで開発した成果であり、日立がドイツの連動装置市場に参入するための重要なステップです。
連動装置は、信号機や転てつ機などを連動させることで、駅構内や車両基地内での車両の進路を制御し、安全に運行させるための装置であり、デジタル化により、鉄道輸送の運用効率と信頼性の向上が期待されます。
この認定は、ドイツのファーストトラックプログラム*(Schnellläuferprogramm、以下、SLP)における重要なマイルストーンです。SLPは、プロジェクト全体を通してプロセスを簡素化し、サプライヤーと鉄道事業者の密接な協力を促進することで、新しいデジタルソリューションを非常に短期間で市場に投入することを目的としています。
今回、日立はSLPに基づき、ザクセン州のゲーラからヴァイッシュリッツ間の7駅、60kmの路線の信号更新とアップグレードを行います。この路線に最新のデジタル化された連動技術を導入することで、日立は、ドイツ鉄道の安全性と利用率に関する極めて高い要求に基づき、乗客や貨物輸送の交通障害や遅延を減らし、ドイツ鉄道の運用効率と信頼性を向上させることを支援します。
また、この試験で日立の技術が、連動装置と指令室間をつなぐインターフェースの規格であるSCI(Standard Communication Interface)に適合することが確認されました。これにより、日立はドイツ鉄道の「Digitale Schiene Deutschland(ドイツデジタルレールプログラム)」の一環である、デジタル連動装置とETCS(European Train Control System)を整備し、ドイツ全土の鉄道網の信号システムを近代化する計画で、今後20年にわたり、ドイツ鉄道と協力することができます。
グローバル鉄道システム事業者である日立は、信号、システムインテグレーション、車両、運営、保守、従来型および全自動システムなどの先進的なソリューションや技術を顧客へ総合的に提供し、より持続的で脱炭素の交通と社会への変革をサポートします。
SLPにより私たちは高い輸送能力を提供することで市場拡大を達成するとともに、ドイツデジタルレールプログラム実施のため、貴重な知識やノウハウの獲得をめざしています。今回、日立という、ドイツの鉄道網をデジタル化するための新しいパートナーを獲得しました。私たちの協力関係が成功に終わることを楽しみにしています。
日立がゲーラからヴァイッシュリッツ間を担当するSLPにおける重要なマイルストーンの達成は、日立がドイツデジタルレールプログラムで幅広い役割を果たし、信頼できる技術パートナーとしてドイツ鉄道を支援する強いコミットメントを示すものです。
日立は、データとテクノロジーで社会インフラを革新する社会イノベーション事業を通じて、人々が幸せで豊かに暮らすことができる持続可能な社会の実現に貢献します。「環境(地球環境の保全)」 「レジリエンス(企業の事業継続性や社会インフラの強靭さ)」 「安心・安全(一人ひとりの健康で快適な生活)」に注力しています。IT・エネルギー・インダストリー・モビリティ・ライフ・オートモティブシステムの6分野で、OT、ITおよびプロダクトを活用するLumadaソリューションを提供し、お客さまや社会の課題を解決します。2020年度(2021年3月期)の連結売上収益は8兆7,291億円、2021年3月末時点で連結子会社は871社、全世界で約35万人の従業員を擁しています。
以上