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2022年2月1日
7割が生体認証の利用に不安を感じたことがない一方で、その半数は生体認証のリスクを理解していない?
株式会社日立製作所(以下、日立)は、全国の10〜70代の男女1,500人を対象に「生体認証*1に関する意識調査」を実施しました。本調査は、日立の生体認証事業の推進の一環として実施したもので、生体認証に限らずパスワードやQRコードなどさまざまな本人確認手法に対する生活者の意識や、パーソナルなデータを活用する生体認証に対する期待や不安などを定量的に把握することを目的としています。
調査の結果、生体認証の利用に不安を感じていない人の約半数は生体認証のリスクを理解していないことや、生体認証を利用する上で最も求められることは安全性であることなどが明らかになりました。
今後デジタル化が一層進む社会では、生体認証の活用に期待が高まる一方、さらなる利用普及に向けては「生体情報の安全な管理」という生体認証の課題を解消することが重要です。日立は、今回の調査から得られた結果を、生体認証に関する技術開発やサービス提供などに生かしていきます。
調査方法:WEB回答
調査地域:全国
調査期間:2021年12月24日(金)〜2021年12月27日(月)
調査対象:10代〜70代男女 計1,500人
※本調査結果を利用する際は、必ず「日立製作所調べ」と出所を明記してください。
近年、スマートフォンやIoTの普及、巧妙化するサイバー攻撃により、企業だけでなく一般生活者においても情報セキュリティ対策の向上が求められています。毎年2月2日は、政府の情報セキュリティ政策会議により「情報セキュリティの日」*2に定められるなど、生活者の情報セキュリティ意識を高め、安心・安全な社会を実現することは喫緊の課題となっています。生体認証は、パスワードやQRコードなどと比べてセキュリティ強度が高く、紛失や忘れることもなく、有力な認証手段として注目されています。
日立は、長年、生体情報を漏えいすることなく安全かつ確実に本人を認証できる、公開型生体認証基盤「PBI」*3を開発するなど、生体認証の普及に向けた技術開発を行っています。今回、さらなる生活者のニーズに応える技術開発を推進するため、「生体認証に関する意識調査」を実施しました。
普段行っているセキュリティ対策として25.5%の人が生体認証を利用しており、10代は48.8%、20代は34.9%で、若い層の利用が特に多いことがわかりました。また、生体認証の利用者のうち73%が「スマートフォンロック」をきっかけに利用し始めており、非利用者が今後利用したいシーンにおいても「スマートフォンロック」が最も多い結果となりました。さらに、生体認証の利用有無にかかわらず、今後利用したいシーンとして「ネット上でのカード利用・その他決済時」が上位となりました。このことから、スマートフォンの普及やネットショッピングなどにおけるオンライン決済の需要拡大が、生体認証の利用の浸透に大きく影響していることが伺えます。
普段WEBサイトや実店舗において、本人確認を求められた際に57.3%の人が困った経験があること、また、困りごと1位は、「ログイン情報を忘れる」、2位は「ログイン情報を何度も誤り、ロックがかかる」となり、ログイン情報を正しく覚えられない人が多いことがわかりました。
本人確認において困った経験を生体認証で解消できる場合、利用したいかを質問したところ、「そう思う」の割合は65.3%となり、あらためて、生活者の中で生体認証の利用への期待が高まっていることが伺えます。
生体認証を利用する上で安全性への不安を感じたことがある人は「生体情報を悪用される不安」「プライバシー問題に発展する不安」「生体情報の誤認証により本人が認証されない不安」などを挙げる一方で、不安を感じたことがない人の割合は73.3%でした。そのうち2人に1人が生体認証のリスクについて、「理解していたものはない」と回答しました。生体認証は、本人確認の煩わしさを解消し、パスワードなどよりもセキュリティ強度が高いという大きな利点がある一方、生体情報は取り替えられない個人情報であるため、万が一データが漏えいした場合、重大なリスクに発展する恐れがあります。生体認証の利用に不安を感じていない人の半数はそうしたリスクを正しく理解していないことが明らかとなりました。
生体認証を利用する上で求めることとして、82.7%が「安全性」と回答しました。さらに、最も求めることを質問したところ、「安全性」「認証精度」「認証スピード」「設定・利用のしやすさ」などの中で、1位は「安全性」、2位は「認証精度」となり、いかに生体認証を安全に利用できるかという点が求められていることがわかりました。
生体認証は、破棄や変更ができない生体情報を利用するため、その活用には高い信頼性の確保が必要です。今回の調査結果を受け、今後デジタル化が進む社会では、本人確認を手軽かつ確実に実現できる「生体認証」は、その利便性から、生活者の意識においても不可欠な認証技術になりつつあることが明らかになりました。一方、生体認証に潜むリスクを正しく理解しないまま、不安を感じずに利用している人が多数いることも判明し、改めて、「生体情報の安全な管理」という生体認証の課題を解消する手段が、さらなる利用普及において重要であることを認識しました。
日立は、生体情報の悪用を不可能とする独自の特許技術「PBI」の開発や、「PBI」を活用した本人認証や決済を安全かつマルチモーダルで実現できるクラウドサービス「生体認証統合基盤サービス」など、生体認証の利用普及に向けた技術およびサービス開発に長年取り組んでいます。今回の調査結果を踏まえながら、今後も、日立の生体認証事業の拡大・強化を強力に進めるとともに、「PBI」を活用した「生体認証統合基盤サービス」を核に、さまざまなシーンへの適用を推進し、生体認証を活用した安心・安全な社会の実現に貢献していきます。
指静脈や顔といった生体情報をセキュアに集中管理できる日立独自の公開型生体認証基盤「PBI」を中核技術とし、生体認証による本人確認や決済を安全に実現するクラウドサービスです。一度、生体情報やクレジットカード情報といった利用者情報の登録を行えば、本人確認から決済まで手ぶらでシームレスに行うことができます。また、生体情報はクラウド上で一元管理されるため、一度登録すると、業態・サービスの垣根を越えた共通利用が可能となります。これによりテーマパークやスポーツジムといった会員施設内での受付から、ロッカーの使用、飲食や買い物の精算まで全てを手ぶらで行うことができ、さまざまな場面での利用が可能となります。すでに飲食店での決済やゴルフ場の受付、ワクチン接種証明の本人確認、地域商品券の利用・決済など、幅広い領域や用途で進められています。
日立は、データとテクノロジーで社会インフラを革新する社会イノベーション事業を通じて、人々が幸せで豊かに暮らすことができる持続可能な社会の実現に貢献します。「環境(地球環境の保全)」 「レジリエンス(企業の事業継続性や社会インフラの強靭さ)」 「安心・安全(一人ひとりの健康で快適な生活)」に注力しています。IT・エネルギー・インダストリー・モビリティ・ライフ・オートモティブシステムの6分野で、OT、ITおよびプロダクトを活用するLumadaソリューションを提供し、お客さまや社会の課題を解決します。2020年度(2021年3月期)の連結売上収益は8兆7,291億円、2021年3月末時点で連結子会社は871社、全世界で約35万人の従業員を擁しています。
株式会社日立製作所 金融システム営業統括本部 [担当: 松浦]
〒100-8220 東京都千代田区丸の内一丁目6番1号
以上