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2021年10月20日
異常時案内用ディスプレイ画面イメージ
株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)と共同開発した、遅延や運転見合わせなどの運行情報を路線図を用いて分かりやすく表示する「異常時案内用ディスプレイ」が、公益財団法人日本デザイン振興会主催の2021年度グッドデザイン賞において、「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を受賞したことをお知らせします。
グッドデザイン賞は、1957年に通商産業省(現・経済産業省)が創設したグッドデザイン商品選定制度を発端とする、日本唯一の総合的なデザイン評価・推奨の仕組みです。これまで64年にわたり、デザインを通じて日本の産業や生活文化を向上させる仕組みとして展開されています。今日では国内外の多くの企業や団体などが参加する世界的なデザイン賞で、グッドデザイン賞受賞のシンボルである「Gマーク」は、優れたデザインを示すシンボルとして広く親しまれています。
また、グッドデザイン・ロングライフデザイン賞は、単に「長く残っている」ことを讃えるのではなく、これから生まれるデザインの手本となりうる、時代を超えてスタンダードであり続ける対象を表彰するもので、長年にわたりその価値が醸成され、将来においてもその価値と役割を保ち続けることが望まれるデザインとして、選定され顕彰されるものです。
「異常時案内用ディスプレイ」は、JR東日本の駅改札口付近などに設置され、鉄道の運行情報を路線図で表示するデジタルサイネージです。従来、駅において運行情報を知る手段は、音声情報や限られた文字数のテロップによるもので、駅の利用者はもちろんのこと、駅社員も運行状況の全体を把握することが困難でした。
日立は、JR東日本の協創パートナーとして、2005年から共同検討に参画し、2007年の稼働開始に至るまで、利用者や駅社員の意見をもとに分かりやすさや視認性などユーザビリティの向上に向けて実証と改良を、重ねてきました。運行情報を路線図上にグラフィカルに表示することで、悪天候時など運転見合わせや遅延が発生しているときに、それまで提供できていなかった振替輸送情報も含め、利用者と駅社員が直感的に情報全体の概要を理解することを可能としました。乗車予定のルートへの影響の有無など、表示されている情報が自身に関係のあるものかどうかについて瞬時の判断を促します。
なお、近年では、ホームページ上のほか、スマートフォンのアプリやSNSでも同一の情報が展開されています。また、本ディスプレイは、稼働開始から、17の全国鉄道事業者に広がり、1,000を超える駅において、導入が進んでいます。
本ディスプレイのデザインは、2007年度にグッドデザイン賞(新領域デザイン部門) *1を受賞しています。日本の鉄道分野における技術は、海外から評されることの多い、日本を象徴する「正確さ」が現れた領域の一つであり、長年、安全運行・管理の社会インフラを司る責任として、その技術が、多くの利用者へ一目で理解できるインターフェイスに結実し、今日まで時代に即したアップデートを実施し続けてきたことが高く評価され、今回、グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞しました。
今後も、日立は、本ディスプレイの更なる利便性の向上を図るとともに、デジタルイノベーションを加速する日立のLumada*2で展開されるソリューション・技術を活用し、日本の安全・安定輸送の実現に貢献していきます。
日立は、データとテクノロジーで社会インフラを革新する社会イノベーション事業を通じて、人々が幸せで豊かに暮らすことができる持続可能な社会の実現に貢献します。「環境(地球環境の保全)」 「レジリエンス(企業の事業継続性や社会インフラの強靭さ)」 「安心・安全(一人ひとりの健康で快適な生活)」に注力しています。IT・エネルギー・インダストリー・モビリティ・ライフ・オートモティブシステムの6分野で、OT、ITおよびプロダクトを活用するLumadaソリューションを提供し、お客さまや社会の課題を解決します。2020年度(2021年3月期)の連結売上収益は8兆7,291億円、2021年3月末時点で連結子会社は871社、全世界で約35万人の従業員を擁しています。
株式会社日立製作所 社会ビジネスユニット 社会システム事業部
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