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2021年6月24日
日立ABBパワーグリッド社
(本件は、スイス・チューリッヒにおいて、
6月23日9:00(日本時間16:00)に発表しました。)
浮体式洋上風力発電所の普及を支援し、クリーンエネルギーの供給拡大と脱炭素社会の実現に貢献
イデオル社の洋上プラットフォーム
日立ABBパワーグリッド社は、浮体式洋上風力発電基盤のリーディングカンパニーである、ノルウェー王国(以下、ノルウェー)のBW Ideol(以下、イデオル社)と、浮体式変電所の開発に関する覚書を締結しました。本提携は、当社の浮体式洋上風力発電所向け変電設備を、イデオル社の浮体式洋上プラットフォームと組み合わせた浮体式変電所を共同で開発するもので、浮体式洋上風力発電所の導入拡大を支援し、クリーンエネルギーの供給拡大と脱炭素社会の実現に貢献することをめざすものです。当社は、イデオル社の浮体式洋上プラットフォーム上に設置する、モジュール型で拡張性に優れたコンパクトな変電所パッケージを提供します。本パッケージは、当社が浮体式洋上プラットフォーム用に開発した変圧器や開閉装置などの高電圧製品で構成されます。
洋上風力発電所の多くは比較的浅い海域に位置し、風車や変電所は海底に固定されています。しかし、水深60メートル以上の海域や海岸から距離がある場所では固定設置ができないため、浮体式風車と変電所が不可欠となります。そのため、欧州、アジア、北米の多くの国々で浮体式洋上風力発電の導入が検討されており、浮体式洋上風力設備の設備容量は2019年の66MWから2030年には少なくとも6.2GWに増加すると予測されています*1。これには、設備の開発と運用を実行可能かつ収益性のあるものとする、大容量の風力タービンと標準化された拡張性の高い浮体式変電所で構成される、商業規模の浮体式洋上風力発電所が必要です*2。
当社とイデオル社は、市場の要件と洋上特有の厳しい環境に対応する、標準化されたモジュール型ソリューションを共同で開発するため、数年前から協力してきました。今回の提携により、浮体式洋上風力発電所の導入拡大に向けた取り組みをより一層加速します。
日立ABBパワーグリッド社においてHead of Renewablesを務めるAlfredo Parres(アルフレッド・パレス)は、「イデオル社との協力により、開発事業者や独立系発電事業者のより深い海域での洋上風力発電事業を支援できることを嬉しく思います。当社のモジュール型で拡張性の高い先進的な変電所は、実績ある技術の活用により、再生可能エネルギーの更なる活用を可能にします。」と述べています。
イデオル社のCEO*3であるPaul de la Guérivière(ポール・ド・ラ・ゲリヴィエール)は、「日立ABBパワーグリッド社との協業により、浮体式変電所の提供に向けた取り組みを加速します。市場と技術のリーダーである2社が協力して、浮体式洋上風力発電のすべての要件に対応する、標準化された拡張性の高いソリューションを構築します。さらに、当社の戦略的な投資家であるBW Offshore(BW オフショア)の洋上プロジェクトに関する豊富な経験を活用することで、技術的なソリューションに加え、財務的なソリューションも提供することが可能となります。」と述べています。
当社は、6月4日に浮体式洋上風力発電所の厳しい環境に耐えるよう設計された、変圧器製品群の提供開始を発表しました。この製品群は、より多くの風力発電エネルギーの効率的な活用を支援し、持続可能なエネルギーの未来に貢献するものです。当社は、今回の提携により、この取り組みを強化します。
日立ABBパワーグリッド社は、日立とABB社で合わせて約250年の歴史を持つグローバルテクノロジーリーダーであり、90カ国で約36,000人の従業員を擁しています。スイス・チューリッヒに本社を置き、エネルギー、インダストリー、インフラ産業のバリューチェーンに加えて、モビリティ、スマートシティ、蓄電やデータセンターなどの新分野にも事業を展開しています。日立ABBパワーグリッド社は、グローバルトップの導入実績やフットプリントを生かし、お客さまの社会価値、環境価値、経済価値のバランスを向上させます。また、より強じん、よりスマート、よりクリーンなグリッドを実現するためのパートナーとして、革新的なデジタル技術により"Powering Good for Sustainable Energy"を実現していきます。
以上