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企業情報ニュースリリース

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2021年6月10日

クラウド上でより安心・安全に、個人の同意に基づいたデータ流通を実現する
「個人情報管理基盤サービス」を販売開始

日立独自技術により高度な安全性を実現する「匿名バンク」を活用し、
時代やニーズの変化に応じたパーソナルデータの利活用を支援

[画像]クラウド上でより安心・安全に、個人の同意に基づいたデータ流通を実現する 「個人情報管理基盤サービス」を販売開始

  株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、データ利活用に取り組むさまざまな事業者向けに、個人の同意に基づいたデータ流通をより安心・安全に実現する「個人情報管理基盤サービス」を開発し、6月10日から販売を開始します。
  本サービスは、日立独自技術によりパーソナルデータ*1を秘匿化・匿名化*2して高セキュリティに管理可能な秘匿情報管理サービス「匿名バンク」と、今回新たに、データの提供先や利用目的などの変更に応じて個人からの同意を動的に管理できる各種機能を組み合わせ、クラウド上でパーソナルデータをより安全に格納・流通させる仕組みを提供するものです。
  本サービスを利用することで、個人の同意に基づいたデータの幅広い利活用により、時代やニーズの変化に応じた高付加価値サービスの提供やデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)の推進が可能になります。

  近年、個人情報保護法の改正や、クラウド化、ビッグデータ利活用の推進に向けた政策が積極的にとられる*3など、パーソナルデータの適切かつ効率的な利活用が求められています。
  パーソナルデータの取り扱いは、法律やさまざまなガイドラインの遵守、情報漏えいリスク、海外からの不適切なアクセスへの備えなどにより、データ収集や管理への負荷が課題となる一方で、昨今のデータ利活用を促進する流れもあり、安全性と利便性を両立する情報環境の整備が求められています。また、データ利活用においては、複数の組織や機関でデータを幅広く利活用する取り組みが増えており、利用目的ごとに同意を取得し、信頼性・透明性の高い新しいデータ流通の仕組みを構築することが必要とされています。

  日立は、2009年より、「匿名バンク」を基盤とした個人情報の適切な管理と活用を支援するサービスを提供し、ヘルスケア、金融、公共など多くの分野において、高セキュリティを担保した実用的なパーソナルデータの利活用を支援してきました。例えば、全国の患者情報をWebで収集する「患者レジストリサービス」*4は、医薬品や医療機器の迅速な開発に活用されています。また、金融機関でのマイナンバーによるWeb口座開設にも利用されています。
  今回提供する「個人情報管理基盤サービス」は、パーソナルデータの利用停止や消去、第三者への提供停止を請求できる要件を緩和し、本人の権利保護をより強化した、改正個人情報保護法(2020年6月公布)に対応しています。

  今後も、日立は、インフラ・防災・環境や、健康・医療・介護、移動・交通の各分野のほか、官民連携で取り組みが加速する「情報銀行」といった、人々の安心・安全な暮らしを支えるさまざまなイノベーションの創出やスマートシティの実現などに向け、データ流通や利活用を促進する取り組みを推進していきます。

本サービスの主な特長

(1) 個人の動的な同意に基づきデータ流通を可能にする各種機能を提供

  本サービスで提供する「共通ポータル」を通じて、個人がデータの提供先やデータ項目などを自ら動的に同意設定し、それをもとに、利用者へのデータ提供を可能とする「同意管理機能」などデータ流通に必要な各種機能を提供します。個人からデータの取得や利用の同意を得ることで、データ流通の透明性を向上し、より安全なパーソナルデータの管理や多目的利用が可能になります。

(2) 日立独自の秘匿化技術を用いた「匿名バンク」でより高度なセキュリティを実現

  本サービスの基盤として、日立の秘匿情報管理サービス「匿名バンク」を活用することで、取り扱いに特に配慮が必要とされるパーソナルデータを、秘匿化・匿名化によりクラウド上でより安全に管理できます。氏名や住所などの個人特定情報は、日立独自の検索可能暗号化技術により、確率暗号方式に基づく乱数化を行うことで秘匿化し、その他のパーソナルデータは匿名化されたデータとしてクラウド上で管理します。暗号化および復号化の鍵は、秘匿化されたデータを保管するデータセンター側では保有せず、データ保有者のみが有しており、データセンターおよびネットワーク上で復号されることがありません。データを秘匿化したまま流通できるため、組織間での境界を意識しないセキュリティを構築することができます。
  「匿名バンク」を利用することで、このようなゼロトラスト・セキュリティ*5を実現するデータ管理がクラウド上で行えるため、情報漏えいのリスクを抑えたより安全なパーソナルデータの利活用の環境を迅速に準備することが可能です。
  なお、「匿名バンク」は、デジタルイノベーションを加速するLumada*6のサービスのひとつです。

(3) オープンAPIによる安全なデータ連携や業務システム連携により業務効率化やDX推進を支援

  匿名化データをやり取りできるオープンAPIにより、アプリケーションを通じてより安全にパーソナルデータを活用したサービスを提供可能です。例えば、本サービスを地域で利用し、さまざまな企業がアプリケーションを開発することで、地域活性化や、データを利活用した新事業・新サービス創出につなげることができます。また、民間事業者や自治体の業務システムとの連携により、業務効率化やDXの推進に活用することも可能です。

*1
パーソナルデータ:個人の属性情報、移動・行動・購買履歴、ウェアラブル機器から収集された情報など、個人情報(個人を識別できる情報)を含めた、より広範囲の個人に関係する情報のこと
*2
匿名化:氏名・生年月日・住所などの個人特定情報と、それ以外の情報を分離して管理すること
*3
改正個人情報保護法が2022年4月に施行予定。また、政府が中心となり「クラウド・バイ・デフォルト原則」などで定められた方針のもと情報システムのクラウド化が進められているほか、2016年12月に「官民データ活用推進基本法」が公布施行されデータの適正かつ効果的な活用も進められている
*4
患者レジストリサービス:研究機関や製薬企業向けに、「匿名バンク」を活用し、安全に患者に関する情報を収集・管理するデータベース(患者レジストリ)の運営を支援する日立のクラウドサービス
*5
ゼロトラスト・セキュリティ:どのユーザーも信頼できないことを前提として厳格なアクセス制御を維持するという原則に基づいたセキュリティモデルのこと
*6
Lumada:お客さまのデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速するための、日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション・サービス・テクノロジーの総称

「個人情報管理基盤サービス」の主な機能、価格および提供開始時期

名称 概要 価格 提供開始
共通ポータル
  • 同意管理画面
    個人がパーソナルデータの提供について設定
    (同意/再同意などの意思表示、提供先、データ項目など)
  • 情報登録・閲覧画面
    個人が自分の情報を匿名バンクに登録・閲覧
    (データ利用者から提供依頼を受けた情報や、
    個人が自分で蓄積・管理したい情報)
個別見積 7月1日
オープンAPI 匿名化データをやり取りする公開API
同意管理機能
  • データ保有者向け
    -個人が同意管理画面で登録した情報を確認
    -個人の同意に基づきデータを格納
  • データ利用者向け
    -データ提供依頼(利用目的・要求データなどを設定)
    -個人の同意に基づきデータを提供

関連情報

「日立セキュリティフォーラム2021 ONLINE」での紹介について

  「個人情報管理基盤サービス」は、日立が2021年6月15日(火)〜30日(水)に開催する「日立セキュリティフォーラム 2021 ONLINE」のセミナー「個人情報保護における課題を解決し、クラウドを活用した業務効率化やDXを実現〜秘匿情報管理サービス「匿名バンク」〜」において紹介します。

日立製作所について

  日立は、IT(Information Technology)、OT(Operational Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。2020年度(2021年3月期)の連結売上収益は8兆7,291億円、2021年3月末時点で連結子会社は871社、全世界で約35万人の従業員を擁しています。日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション/サービス/テクノロジーであるLumadaを通じて、IT、エネルギー、インダストリー、モビリティ、ライフ、オートモティブシステムの6分野でお客さまのデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速することで、社会価値・環境価値・経済価値の3つの価値向上に貢献します。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 公共システム営業統括本部
カスタマ・リレーションズセンタ [担当: 森下]
〒140-8512 東京都品川区南大井六丁目23番1号 日立大森ビル

以上

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