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2021年4月20日
日立ABBパワーグリッド社
再生可能エネルギーの導入拡大を支援し、脱炭素社会の実現に貢献
日立ABBパワーグリッド社(CEO:Claudio Facchin(クラウディオ・ファキン))は、ドイツ連邦共和国(以下 ドイツ)の大手送電会社 Amprion (以下 アンプリオン社) から300MVArと世界最大容量*1600 MVArのSTATCOM(Static Compensator:静止型無効電力補償装置)を受注しました。今回受注したSTATCOMは、日立ABBパワーグリッド社の3D CADおよびデジタルエンジニアリングツールにより設計され、モジュール化を実現し、送電網への迅速かつ効率的な展開を可能にします。
ドイツは、2050年までに再生可能エネルギーの比率を80%にすることをめざしており、火力や原子力といった従来型発電所の閉鎖を含む大きな変革が起きています。従来型発電所の閉鎖が進むと、その基本的な機能の一つである無効電力の供給が減少し、送電網の不安定化や停電の原因となる瞬間的な停電や過電圧といった電圧変動を抑えることが困難になります。そこで、送電網内の選択されたポイントにSTATCOMを設置することによって、無効電力を供給し、送電網の安定性と電力品質を維持する必要があります。
ドイツの4大送電事業者であるアンプリオン社、50Hertz(50ヘルツ)社、TenneT(テネット)社、TransnetBW(トランスネットBW)社は、再生可能エネルギーへの移行に伴う送電網の安定化を図るため、2030年までに約70台のSTATCOM等系統安定化ソリューションの設置を想定しています。このうち日立ABBパワーグリッド社は、これまでに発注された案件の約半数を受注しています。
日立ABBパワーグリッド社のグリッドインテグレーションビジネスユニット担当役員であるNiklas Persson(ニクラス・パーソン)は、「ドイツの再生可能エネルギーへの移行において、重要な役割を果たせることを改めて喜んでいます。当社の電力品質ソリューションにより、送電網と電圧の安定性を維持しながら、送電システムを通じて、大量の再生可能エネルギーによる電力を効率的かつ確実に送電することが可能になります。」と、述べています。
アンプリオン社の最高技術責任者であるDr. Hendrik Neumann(ヘンドリック・ノイマン博士)は、「エネルギーシステムの転換には、多くの革新的なソリューションが必要です。日立ABBパワーグリッド社のような、経験豊富なテクノロジーパートナーと一緒に、将来に向けて安定した送電網を構築できることを非常に嬉しく思います。世界で最も強力なSTATCOMは、柔軟かつ効率的に無効電力を供給することを可能にします。」と述べています。
日立ABBパワーグリッド社は、ドイツのエネルギー転換に大きく貢献するソリューションを多数受注しています。これには、ドイツとノルウェー王国間のNordLink HVDC国際連系線の変換所や、ドイツ沖の900MWのDolWin5洋上風力発電所を接続するためのHVDC変換所、ドイツとデンマーク王国の送電網とバルト海の二つの洋上風力発電所を接続するクリーガーズ・フラック複合グリッド・ソリューション、そして、テネット社の送電システムを通じて、より多くの再生可能エネルギーをドイツの北部から南部に送電する為の電力品質ソリューションを提供しています。
日立ABBパワーグリッド社は、日立とABB社で合わせて約250年の歴史を持つグローバルテクノロジーリーダーであり、90カ国で約36,000人の従業員を擁しています。スイス・チューリッヒに本社を置き、エネルギー、インダストリー、インフラ産業のバリューチェーンに加えて、モビリティ、スマートシティ、蓄電やデータセンターなどの新分野にも事業を展開しています。日立ABBパワーグリッド社は、グローバルトップの導入実績やフットプリントを生かし、お客さまの社会的価値、環境価値、経済価値のバランスを向上させます。また、より強じん、よりスマート、よりクリーンなグリッドを実現するためのパートナーとして、革新的なデジタル技術により"Powering Good for Sustainable Energy"を実現していきます。
以上