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2021年4月19日
株式会社ワークマン
株式会社日立製作所
商品の売れ行きに応じてAI需要予測と自動補充のアルゴリズムを動的に切り替える独自機能で、
店舗の働き方改革と欠品抑制、在庫適正化を実現
ワークマンに導入した本システムの概念図
作業服とアウトドアウェアの小売店を全国展開する株式会社 ワークマン(代表取締役社長:小濱 英之/以下、ワークマン)は、株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)との協創を通じ、先進のデジタル技術を用いて、約10万品目の発注業務を自動化する新システム(以下、本システム)を2021年3月から2店舗に先行導入し、稼働開始しました。本システムは、全国展開するスーパーマーケットなどへの導入実績がある日立の「Hitachi Digital Solution for Retail/AI需要予測型自動発注サービス」(以下、本サービス)を活用したもので、在庫回転率*1が低い品目に対応する「自動補充型」と、在庫回転率が高い品目に対応する「AI需要予測型」のアルゴリズムを併せ持ち、商品の売れ行きに応じて最適なアルゴリズムをタイムリーかつ自動で選択・切り替えることが可能です。ワークマンは本システムを活用することにより、従来、各店舗において1日あたり約30分を要していた発注業務を約2分に短縮することができ、働き方改革と欠品の抑制、在庫の適正化を実現し、より魅力的な店舗づくりに注力することが可能となります。
ワークマンと日立では今後、全国の「ワークマン」、「WORKMAN Plus」、「#ワークマン女子」を合わせた約900店舗を対象に本システムを適用拡大していく予定です。
消費者ニーズが多様化し、トレンドが急速に変化していく現代において、小売店にとって発注・在庫管理は、店舗の売上・利益や運営効率に直結する重要な業務です。これまでは熟練担当者が、商品ごとに過去の在庫・発注・販売や天候・イベント情報などの複雑な条件を考慮して需要を予測した上で、経験・ノウハウを基に一定の時間をかけて発注・在庫管理作業を行ってきました。一方、深刻な労働力不足を背景に、デジタル技術を活用し、発注・在庫管理業務を自動化するシステムの活用が広がっていますが、特に取り扱い商品数が多く、かつ定番品と季節品など商品特性が混在するケースでは、全ての商品に対する業務の自動化が難しく、人手による作業が無くならないという課題がありました。
このような中、作業服大手で、近年、アウトドアウェアや女性向け商品など新たなコンセプトを打ち出して事業を拡大しているワークマンでは、取り扱い商品が約10万品目に及び、1店舗あたり約13,000品目を有しています。従来、ワークマンではこれらの発注業務に1日あたり約30分を費やすとともに、適切な在庫の確保やタイムリーな商品入れ替えに課題がありました。
こうしたことから、ワークマンと日立は、2020年からデジタル技術を活用した発注・在庫管理業務の自動化に向けた協創を開始しました。ワークマンのニーズに合わせた自動発注システムの開発にあたり、日立は、全国展開するスーパーマーケットなどですでに導入実績がある「Hitachi Digital Solution for Retail/AI需要予測型自動発注サービス」をベースに、ワークマンの商品特性を考慮し、在庫回転率の低い定番商品に対応する自動補充型のアルゴリズムを組み合わせるとともに、在庫回転率に応じて「自動補充型」と「AI需要予測型」のアルゴリズムを動的に切り替える機能を今回新たに追加しました。ワークマンの3店舗、31品目を対象に本システムのシミュレーションを行ったところ、現状の店舗棚割に即した平均在庫量を維持しながら、こまめな補充による欠品抑制が実現できるとともに、各店舗で毎朝、システムにより推奨された発注量を確認し確定ボタンを押すのみで発注作業を完了でき、約30分を費やしていた作業を約2分に短縮できることを確認しました。そして、2021年3月から2店舗への先行導入を開始しました。
本システムは、品目ごとに刻々と変化する在庫回転率に応じて、以下のアルゴリズムをタイムリーかつ自動で切り替える強化学習型機能を搭載しています。
なお、アルゴリズムの切り替えや、自動補充型アルゴリズムに関する制御パラメータを分析し、一括でメンテナンスする運用サポートには、日立ソリューションズ東日本の需要予測・発注計画ソリューション「SynCAS」*2を活用しています。
ワークマンと日立は、本システムを2021年11月までにワークマンの450店舗に導入し、順次、国内の全ての約900店舗へ展開していきます。また、ワークマンはさらなる事業拡大に向けて、プライベートブランドの商品開発や流通センターの増強などを進めており、サプライチェーン全体を最適化する仕組みづくりに向けて、ワークマンと日立は今後も協創を継続していく予定です。
日立は、今回の協創を通じて機能を拡充した本サービスを、流通分野向けのLumadaソリューション群「Hitachi Digital Solution for Retail」のラインアップの一つとして、衣料品やスーパーマーケットなどの小売店を対象に展開し、社会価値、環境価値、経済価値の向上に貢献していきます。
社名 | 株式会社ワークマン |
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住所 | 東京本部:東京都台東区東上野4-8-1 TIXTOWER UENO 関東信越本部:群馬県伊勢崎市柴町1732 |
業種 | 作業服、作業用品、アウトドア・スポーツ・レインウェアを販売する専門店フランチャイズチェーンの運営 |
店舗数 | 906店舗(2021年3月31日現在) |
上場 | ジャスダック(7564) |
チェーン全店売上 | 当期純利益 | |
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17年3月期 | 74,291 | 7,142 |
18年3月期 | 79,703 | 7,844 |
19年3月期 | 93,039 | 9,809 |
20年3月期 | 122,044 | 13,369 |
日立は、IT(Information Technology)、OT(Operational Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。2019年度の連結売上収益は8兆7,672億円、2020年3月末時点の連結従業員数は約301,000人でした。日立は、モビリティ、ライフ、インダストリー、エネルギー、ITの5分野でLumadaを活用したデジタルソリューションを提供することにより、お客さまの社会価値、環境価値、経済価値の3つの価値向上に貢献します。
株式会社日立製作所 産業・流通ビジネスユニット
以上