このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。
2020年10月14日
日立ABBパワーグリッド社
日立ABBパワーグリッド社(CEO:Claudio Facchin(クラウディオ・ファキン))は、英国の配電会社UK Power Networks Services(UKパワー・ネットワークスサービス社)から、同社が電力設備を管理する英国初の高速列車専用線であるHigh Speed1(HS1)の静止型無効電力補償装置(SVC*1)制御システムおよび負荷分散装置(Load balancer)を改良するための更新工事、約660万米ドル(約6億9千万円)*2を受注しました。
HS1は、ロンドンと英仏海峡トンネルを結ぶ全長109kmの英国初の高速列車専用線として、2007年に全線開業しました。同線は、英国の重要な路線で、イングランド南東部における地域輸送の高速化に貢献しており、日立グループでは、HS1向け高速車両Class395を納入し、メンテナンスサービスも担当しています。UKパワー・ネットワークスサービス社は、HS1の電気設備の設計、運用、保守を担当しており、ケント州をはじめ地域社会の雇用を創出するなど大きな経済効果をもたらしています。
本受注には、UKパワー・ネットワークスサービス社のニーズに応じて設計した33kV SVCを搭載する3つの給電所が含まれており、HS1における効率的な電力供給の一端を担います。このSVCソリューションは、架線の電圧変動を瞬時に調整することによって、電源の信頼性と効率を維持するコストパフォーマンスの高いものです。また、制御システムの保守およびソフトウェア更新に関する長期保守サービス契約も含まれます。
日立ABBパワーグリッド社は、これまでもUKパワー・ネットワークスサービス社が委託されている、HS1の軌道側のデータ収集システムの強化と、電力監視制御システムの置き換えを担当しています。これは、資産パフォーマンス管理(APM*3)システム上の自動化および制御ソリューション用MicroSCADA X*4を搭載した当社のRTU500*5プラットフォームにより、電力ネットワークの相互作用を簡素化し、オペレーターの場所に関係なく、電力ネットワーク全体の状況をリアルタイムに提供することで、保守と資産管理をサポートするものです。
日立ABBパワーグリッド社の英国担当役員であるIan Funnell(イアン・フュンネル)は、「UKパワー・ネットワークスサービス社と当社とのHS1での最新の取り組みは、ロンドンとウェールズの首都カーディフを結ぶグレート・ウエスタン本線の電化事業において、25kV配電変電所を安全かつ効率的に建設した時のパートナーシップに続くものです。私たちは、英国において、二酸化炭素ネット排出量をゼロにする政策目標に向けた取り組みの一つである、全ての輸送機関を脱炭素化する構想に、主導的な役割を果たしていることを誇りに思っています。」と述べています。
UKパワー・ネットワークスサービス社のクライアントデリバリー責任者であるDavid Mitchell(デビッド・ミッチェル)は、「最も信頼性の高い資産を持ち、それらの資産がどのように機能しているかを理解することは、私たちにとって重要です。信頼できるパートナーを通じて実績のある技術を統合することで、HS1の電力インフラへの投資を継続し、弾力性のある電源を供給することで、安全で信頼性の高い車両運行に貢献します。」と述べています。
日立ABBパワーグリッド社は、日立とABB社で合わせて約250年の歴史を持つグローバルテクノロジーリーダーであり、90カ国で約36,000人の従業員を擁しています。スイス・チューリッヒに本社を置き、エネルギー、インダストリー、インフラ産業のバリューチェーンに加えて、モビリティ、スマートシティ、蓄電やデータセンターなどの新分野にも事業を展開しています。日立ABBパワーグリッド社は、グローバルトップの導入実績やフットプリントを生かし、お客さまの社会的価値、環境価値、経済価値のバランスを向上させます。また、より強じん、よりスマート、よりクリーンなグリッドを実現するためのパートナーとして、革新的なデジタル技術により"Powering Good for Sustainable Energy"を実現していきます。
以上