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2020年10月13日
日立ABBパワーグリッド社
環境への影響を軽減しながら、より強じんで持続可能なグリッドを実現
日立ABBパワーグリッド社(CEO:Claudio Facchin(クラウディオ・ファキン))は、ノルウェー王国(以下、ノルウェー)の送配電事業者であるTensio TN AS (以下、テンシオTN社)と協力し、環境効率の高い145kVのデジタル変電所をノルウェー中部の都市トロンハイム郊外に位置するStjørdal(スチョルダール)のSutterø(スッテル)に建設するプロジェクトを開始しました。当社は、本プロジェクトを通じてスチョルダール周辺の電力網の信頼性向上に貢献します。変電所の完成は2021年6月を予定しています。
ノルウェーでは、人口増加、電気自動車(EV)への転換、鉄道の電化区間の拡大にともない、環境効率の高い電力供給の強化が求められています。2025年のガソリン車とディーゼル車の販売終了に向けて、新車販売台数の半分をEVが占めており、現在、同国内を走行する車の10台に1台がEVになっています。
このような電力需要の増加に対応するため、日立ABBパワーグリッド社は、テンシオTN社と協力し、バーチャルリアリティ設計とエンジニアリングツールを使用して、環境効率が高く、設置面積がコンパクトなデジタル変電所を共同で開発します。
具体的には、業界標準の六フッ化硫黄(SF6)ガスの代替として環境効率の高いAirPlus™ガスと、従来の銅ケーブルに代わり光ファイバーケーブルを用いたガス絶縁開閉装置(GIS)を採用することで、二酸化炭素排出量を削減します。さらに、自動化システムのデジタル化とコンパクト設計により、従来の空気絶縁開閉器変電所と比較して最大70%の省スペース化を実現します。
このほか、広範なデジタル技術を活用したデータ収集と共有により、重要な状況下でのオペレーターの迅速な意思決定をサポートします。これには、日立ABBパワーグリッド社の業界トップレベルの変電所自動化システム(SAS*1)とMicroSCADA X*2、資産保護を強化するRelion®670シリーズのIED*3、高度な通信・セキュリティシステムが含まれています。加えて、RelCare™*4サービスでは最新のデジタルRCM*5アプリケーションが組み込まれ、変圧器の保護に関わるデータを高度に分析することで変圧器の故障リスクを低減する変圧器アナライザが提供されます。
日立ABBパワーグリッド社のグリッドインテグレーションビジネスユニット担当役員であるNiklas Persson(ニクラス・パーソン)は、「お客さまとの協創により、効果的で環境に優しいソリューションの開発・提供をすることは、当社にとって重要なアプローチです。今回、テンシオTN社とともに、スチョルダール地域において、より強じん、よりスマート、よりクリーンな送電網の導入を加速するために、革新的なソリューションを導入できることを非常に楽しみにしています。」と述べています。
テンシオTN社の親会社であるTensio AS(テンシオ社)のCEO、Trygve Kvernland(トリグヴェ・クバーンランド)は、「人口と電化需要の増加により、スチョルダールは電力容量の増加と安定した送電網を必要としています。当社は、フルデジタル変電所の導入により、制御と運用の簡素化や運用コストの削減をしつつ、設置面積と環境負荷の最小化を実現します。」と述べています。
日立ABBパワーグリッド社は、日立とABB社で合わせて約250年の歴史を持つグローバルテクノロジーリーダーであり、90カ国で約36,000人の従業員を擁しています。スイス・チューリッヒに本社を置き、エネルギー、インダストリー、インフラ産業のバリューチェーンに加えて、モビリティ、スマートシティ、蓄電やデータセンターなどの新分野にも事業を展開しています。日立ABBパワーグリッド社は、グローバルトップの導入実績やフットプリントを生かし、お客さまの社会的価値、環境価値、経済価値のバランスを向上させます。また、より強じん、よりスマート、よりクリーンなグリッドを実現するためのパートナーとして、革新的なデジタル技術により"Powering Good for Sustainable Energy"を実現していきます。
以上