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2020年10月2日
(本リリースの内容は、米国において10月1日(木)に発表したものです。
日本では10月2日(金)に配信しました。)
最新のデジタル技術を活用した列車制御技術により、安全運行と輸送能力の向上に貢献
株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)の鉄道システム事業におけるグループ会社である日立レールSTSアメリカ社は、米国カリフォルニア州サンフランシスコのベイエリアの高速鉄道を運営するサンフランシスコ・ベイエリア高速鉄道公社(以下、BART社)と、同社が運営するベイエリア高速鉄道向け列車制御システムの更新プロジェクトに関する契約を7億9,800万米ドル(約842億円)で締結しました。本プロジェクトにおいて、日立レールSTSアメリカ社は、列車をデジタル制御する最新技術である無線式列車制御システム(CBTC*)の設計、構築、据え付けを担います。
ベイエリア高速鉄道は、平日には平均40万5,000人が利用しており、北カリフォルニアのサンフランシスコ半島とバークレーやオークランド、イーストベイエリアの都市を結んでいます。システム利用開始から48年以上が経過する現在の列車制御システムを、日立の新しいCBTCに置き換えることで、BART社は、よりタイトな運行スケジュールにおいて、より短い運転間隔で安全に列車を運行できるようになります。乗客の輸送能力を大幅に向上させ、1時間あたり3万人を超えるピーク時の需要に応えることが可能になります。また、本契約には、ベリエッサおよびサンタクララを経由し、シリコンバレーまでシステムを延長するオプションが含まれており、BART社は本プロジェクトにより、約500人の新規雇用を創出し、これらのインフラ投資により全体で約8,800人の潜在的な雇用の創出を見込んでいます。
日立は、CBTC技術において、グローバルで豊富な経験を有しています。今回、BART社向けに、CBTCの設計、製造、供給、据え付け、試験のほか、BART社の鉄道車両に搭載される車両関連機器の供給と試運転の支援を行います。なお、本契約には、地上信号設備、通信および自動列車制御システムも含まれており、また、日立は、BART社の保守員の長期的なトレーニングとサポートのため、最長20年間の列車制御性能サポートサービスの契約をBART社と860万米ドル(約9億円)で締結しました。
本プロジェクトは、米国で最も大規模な鉄道信号システムプロジェクトの一つであり、BART社による35億米ドルの包括的なプロジェクト(Transbay Corridor Core Capacity Project)において重要な役割を担います。2029年の完成を予定しており、本プロジェクトにより、BART社は主要路線において、10両編成の列車を1時間に30本運行することが可能になります。また、最も交通量の多い鉄道区間において乗客の輸送能力を増強することに加えて、最高レベルの安全性を提供します。
約50年の歴史を持つBART社の列車制御システムの更新と近代化は、今後数十年にわたって乗客に利益をもたらすでしょう。最新技術であるCBTCにより、ワールドクラスのサービスを提供し、サンフランシスコ・ベイエリアの将来のニーズに応えることを期待しています。
日立のソリューションにより、BART社が保有する路線の中で最も利用頻度の高い区間において、輸送能力を増加させ、鉄道システム全体の信頼性と保守性およびコスト効率の向上に貢献します。この重要なプロジェクトを実現するために日立が選定されたことは誇りであり、BART社と引き続き強力なパートナーシップを築いていきます。
日立は、IT(Information Technology)、OT(Operational Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。2019年度の連結売上収益は8兆7,672億円、2020年3月末時点の連結従業員数は約301,000人でした。日立は、モビリティ、ライフ、インダストリー、エネルギー、ITの5分野でLumadaを活用したデジタルソリューションを提供することにより、お客さまの社会価値、環境価値、経済価値の3つの価値向上に貢献します。
以上