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2019年11月6日
株式会社日立製作所
Centre Léon Bérard
AIを活用し、がんの診断や治療の効率向上をめざす
株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)とフランス共和国(以下、フランス)リヨンの総合がんセンターCentre Léon Bérard (レオンベラールセンター、所在地:フランス・リヨン、General Director : Prof Jean-Yves Blay (ジェネラルディレクター:ジャン=イヴ・ブレ教授)/以下、CLB) は、がんの診断や治療の効率向上に向けた研究を共同で推進することに合意し、11月5日にリヨンに「日立リヨンラボ」を設立しました。
本ラボでは、MRIなどの画像データをAI(人工知能)が解析し病変部位を指摘する画像診断支援や、ゲノムデータの分析結果から放射線治療の効果を予測する新しい技術の研究開発を行います。
 経済協力開発機構(OECD)の統計によると、人口100万人あたりのCTやMRIの設置台数は日本が最も多いとされ、さらに診断機器の高度化により、医師が読影する画像数が増加しており、AIを活用した読影支援など医師の負担を軽減する技術開発が進められています。また近年、遺伝子解析技術が飛躍的に進歩し、個人のゲノム情報を低コストで調べることができるようになり、一人ひとりにあった医療を提供する個別化医療が先進国を中心に注目されています。
 日立は、画像診断装置、粒子線がん治療システムなどの診断・臨床分野からITを活用したインフォマティクス分野まで、医療の質向上と効率化を実現するソリューションを提供しています。また、日立は、粒子線がん治療システムを世界的に著名な病院に納入してきており、これまでに60,000名以上が治療を受けるなど人々の生活の質(Quality of Life)の維持・向上に貢献しています。
 CLBはリヨンおよびオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏の総合がんセンターで、治療と研究と教育をミッションに掲げています。またフランスに20施設ある総合がんセンターの一つです。放射線治療などがん患者に対する最先端の診断と治療を提供しており、画像データやゲノムデータを含む患者データを長期間にわたって蓄積しています。
 このような中、日立と CLBはリヨンに「日立リヨンラボ」を設立し、がんの診断や治療の効率向上に向け、CLBが持つがん治療に関わる豊富な知見や臨床データと、日立の診断・臨床分野のノウハウやIT・AI技術を組み合わせた共同研究を実施します。具体的には、CTやMRIなどの画像データからAIを利用してがんの可能性がある部位を検出して医師の診断をサポートする画像診断支援や、放射線耐性に関わるゲノム情報を調べて放射線治療の効果や予後を予測する技術開発などを共同で進めていきます。
 日立はこれからもヘルスケア分野における国内外の先進的な医療機関や大学などとの研究開発を加速することで、共同研究のパートナーと共に新たな価値の創造に取り組み、医療の質と効率の向上に貢献します。
日立は、OT(Operational Technology)、IT(Information Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。2018年度の連結売上収益は9兆4,806億円、2019年3月末時点の連結従業員数は約296,000人でした。日立は、モビリティ、ライフ、インダストリー、エネルギー、ITの5分野でLumadaを活用したデジタルソリューションを提供することにより、お客さまの社会価値、環境価値、経済価値の3つの価値向上に貢献します。
株式会社日立製作所 ヘルスケアビジネスユニット 経営戦略室 [担当:板垣]
〒110-0015 東京都台東区東上野二丁目16番1号 上野イーストタワー
電話 : 03-6284-3725(直通)
以上