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2019年10月29日
記念式典の様子
株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、米国メリーランド州にある世界トップクラスの医療機関ジョンズ・ホプキンス・メディスン(Johns Hopkins Medicine)傘下のシブリー・メモリアル病院(Sibley Memorial Hospital/米国ワシントンD.C.)に陽子線がん治療システムを納入し、本システムによる治療が10月25日から開始されたことをお知らせします。10月28日には、シブリー・メモリアル病院で治療開始記念式典が行われました。
本システムは、がんの形状に合わせて陽子線を照射できるスポットスキャニング技術を搭載し、回転ガントリ室3室と研究開発に使用される固定照射室1室を備えています。また、米国では初めて、呼吸などで位置が変動する腫瘍に対し、リアルタイムに位置を捉え、正確に陽子線を照射する動体追跡システムを備えたシステムです。
ジョンズ・ホプキンス・メディスンは、米国メリーランド州ボルチモア市に位置する研究と臨床を一体化した総合病院であり、「全米の優れた病院ランキング*」で毎年、上位に選ばれるなど世界トップクラスの医療機関として高く評価されています。ジョンズ・ホプキンス・メディスン傘下のシブリー・メモリアル病院は、がん研究で世界的に有名なジョンズ・ホプキンス・シドニー・キンメル総合がんセンターの一つとしてがん治療を提供しています。
日立の粒子線がん治療システムは、世界的に著名な病院に納入されており、これまでに60,000名以上の患者が日立のシステムで治療を受けるなど、高い信頼性と実績を有しています。また治療室が1室で都市部の限られた敷地内での設置を可能とするコンパクトシステムをはじめ、一つの加速器で陽子線と重粒子線の治療が可能なハイブリッドシステムなどお客さまのニーズにあわせたシステムを提供しています。
日立は今後、さらに粒子線がん治療システムのグローバル展開を加速させ、先進的ながん治療の実現と社会価値の向上に貢献します。
粒子線がん治療は、放射線によるがん治療法の一つです。水素の原子核や炭素イオンを加速器で光速の約70%に加速させ、腫瘍に集中して照射することでがんを治療するもので、水素の原子核を加速したものを陽子線、炭素イオンを加速したものを重粒子線といいます。治療に伴う痛みがほとんどなく、他の放射線治療に比べて副作用が少ないため、治療と社会生活の両立が可能であり、生活の質(QoL:Quality of Life)を維持しつつ、がんを治療できる最先端の治療法として注目されています。
日立は、OT(Operational Technology)、IT(Information Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。2018年度の連結売上収益は9兆4,806億円、2019年3月末時点の連結従業員数は約296,000人でした。日立は、モビリティ、ライフ、インダストリー、エネルギー、ITの5分野でLumadaを活用したデジタルソリューションを提供することにより、お客さまの社会価値、環境価値、経済価値の3つの価値向上に貢献します。
株式会社日立製作所 ライフ事業統括本部 デジタルフロント事業本部
グローバルエンジニアリング本部 [担当:松野]
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電話 : 03-6284-3741(直通)
以上