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2019年8月2日
ABB社のMMS*1ソリューション活用により、エネルギーの安定供給に貢献
株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、東京電力パワーグリッド株式会社(以下、東京電力PG)・中部電力株式会社(以下、中部電力)の共同調達による需給調整市場システム一式(以下、本システム)を受注しました。
本システムは、電力安定供給に資する調整力の効率的な調達を目的として2021年4月に創設される需給調整市場の市場取引を実現するプラットフォームとなるもので、東京電力PGと中部電力が一般送配電事業者である国内10電力会社*2を代表して開発を進めています。今回日立は、ABB Ltd.(本社:スイス連邦/以下、ABB社)と2017年12月に締結した戦略的なパートナーシップに基づき、ABB社製のMMSソリューションを活用し、システムを構築していきます。
現在、発電した電力を大量に貯蔵することは、技術的に開発途上であり、難しいことから、電気の消費(需要)と発電所の出力(供給)を一致させる需給バランス調整が必要になります。また、機器の使用などに不具合を起こさないようにするため、電力の需要と供給のバランスをとり、周波数を一定に保つ必要があります。需給調整市場は、一般送配電事業者が需要と供給を最終的に一致させる供給力であり、周波数を維持し、安定供給を実現するための「調整力」を取引する市場として開設されるもので、本システムはその根幹を支えるプラットフォームになるものです。
日立は、国内の電力会社向け基幹システムをはじめ、本システムと密接な連携が必要となる大規模システムの導入実績を有しています。ABB社は、既に開設されている北米や欧州の需給調整市場への豊富なシステム導入実績を有しています。日立は、こうした両社の強みを最大限に活用して、円滑かつ効率的なシステム構築を実現します。
日立は、2017年12月に、パートナーシップ契約を締結し、日立がABB社のソフトウェアを活用して電力システム改革に対応した電力事業者向けのソリューションを提供していくため、MMSを含む複数のソリューションを対象とした協業を推進しています。また、2018年12月に締結した契約に基づき、2020年前半をめどに、ABB社から分社されるパワーグリッド事業会社に出資を行い、同社を連結子会社化する予定です。
日立は、こうした取り組みを通じた強固なパートナーシップに基づき、日本の電力システム市場におけるデジタル化へのニーズに対応していきます。
株式会社日立製作所 社会ビジネスユニット 社会システム事業部
以上