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企業情報ニュースリリース

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2019年5月30日

陽子線と重粒子線の両方が照射可能な粒子線がん治療システムを
中国江蘇省徐州市の中固病院管理(徐州)有限公司から受注

日立として海外で初めての複数線種を用いた粒子線がん治療システム

[画像]調印式の様子
調印式の様子

  株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、中華人民共和国(以下、中国)江蘇省徐州市の中固病院管理(徐州)有限公司(Himed Hospital Management (Xuzhou) Co., Ltd.)から、陽子線と重粒子線が照射可能ながん治療システム一式を受注し、5月29日に契約を締結しました。複数の線種を用いた粒子線がん治療システムの海外受注は日立として初めてです。本システムは一つの加速器で陽子線と重粒子線の両方を発生させることができるため、患者の症状や部位に合わせた柔軟な治療が可能になります。

  受注した粒子線がん治療システムは、陽子線による治療を行う360度回転ガントリ治療室1室と、重粒子線による治療を行う固定照射治療室3室の計4室を備えており、呼吸に伴って移動する臓器の動きを捉える動体追跡技術と、腫瘍の形状に合わせて粒子線を照射できるスキャニング照射技術を搭載します。また、併せて受注した治療計画ソフトウェアは、患部の画像情報をもとに腫瘍の形状を把握し、それに適した照射線量の計算を行い、患者ごとの治療計画を作成します。本システムは、中固病院管理(徐州)有限公司が徐州市に2019年中に建設を開始する粒子線総合病院センターに設置されます。

  今後、中国では粒子線がん治療施設はさらに増えることが見込まれており、すでに複数個所で粒子線がん治療施設の建設が開始されています。
  日立の粒子線がん治療システムは、世界的に著名な病院に納入されており、これまでに60,000名以上の患者が日立のシステムで治療を受けるなど、高い信頼性と実績を有しています。
  日立は、今後さらに粒子線がん治療システムのグローバル展開を加速させ、世界のがん治療に貢献していきます。

粒子線がん治療について

  粒子線がん治療は、放射線によるがん治療法の一つです。水素の原子核や炭素イオンを加速器で光速の約70%に加速させ、腫瘍に集中して照射することでがんを治療するもので、水素の原子核を加速したものを陽子線、炭素イオンを加速したものを重粒子線といいます。治療に伴う痛みがほとんどなく、他の放射線治療に比べて副作用が少ないため、治療と社会生活の両立が可能であり、生活の質(QoL:Quality of Life)を維持しつつ、がんを治療できる最先端の治療法として注目されています。

関連情報

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 ライフ事業統括本部 デジタルフロント事業本部
グローバルエンジニアリング本部 [担当:望月、金丸、何]
〒110-0015 東京都台東区東上野二丁目16番1号 上野イーストタワー
電話 : 03-6284-3741(直通)

以上

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