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企業情報ニュースリリース

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2019年5月29日

日立レールSTS社がイタリアの公共交通機関向けに、
新たなデジタルチケッティングソリューションの実証実験を開始

スマートフォンからの運賃徴収により、シームレスで快適な移動サービスを提供することで、
駅設備を減らしながら乗客の利便性向上を実現

  株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)の鉄道システム事業におけるグループ会社である日立レールSTS社(CEO:Andrew Barr)は、このたびイタリアのTrentino Trasporti(トレンティーノ・トラスポルティ)社と、イタリア北部の都市トレントを走るTrento-Malé-Mezzana(トレント-マレ-メッツァーナ)鉄道およびバスを含むトレントの公共交通機関における新たなデジタルチケッティングソリューションの実証実験を開始することで合意しました。

  今回実証実験を行うデジタルチケッティングソリューションは、スマートフォンをチケットとして活用するソリューションであり、日立グループのチケッティングソリューションにおける経験とデジタル技術を生かしたソリューションです。具体的には、鉄道車両やバスなどの車体や、駅やバス停などに通信端末を設置し、乗客がスマートフォンにインストールしたアプリケーションを経由して位置情報のやり取りを行うことで、乗客がどの公共交通機関を利用したかを把握して、自動で運賃を算出し、キャッシュレスで運賃を徴収することが可能になります。
  本ソリューションによって、乗客は紙のチケットやICカードなどを使用する必要がなくなり、シームレスでより快適な移動を享受することができます。また、公共交通機関の事業者は券売機や改札機といった設備を減らすことで、設備への投資やメンテナンスコストを削減することが可能となります。

  本実証実験により、複数公共交通機関においてシームレスで快適な移動サービスを提供することで、乗客の利便性向上を実現します。
  なお、このデジタルチケッティングソリューションがトレンティーノ・トラスポルティ社に承認され、正式な認可を受け次第、日立レールSTS社は本ソリューションを正式展開し、チケット売上の一部を受領するレベニューシェア型のビジネスを展開する予定です。

トレント自治州報道官のコメント

  日立は定められたガイドラインに従い、既存のチケッティングシステムであるMITT*と統合して独自のソリューションを実装します。新たなチケッティングシステムとトレントにおけるデジタルチケット販売の認可は、日立の存在感を示す強いメッセージとなり、デジタルチケッティング市場における日立の知名度と競争力を高めることになるでしょう。

日立レール STS社 EMEAビジネスユニット プレジデント クリスチャン・アンディのコメント

  このような、常に革新的なことに挑戦するお客さまと長年に渡って密接な関係を築き、本実証実験開始の認可を受けられたことを嬉しく思います。新たなデジタルチケッティングソリューションは乗客と公共交通機関の事業者の両方に利益をもたらします。私たちはトレンティーノ・トラスポルティ社との緊密なパートナーシップを継続し、同社が乗客に優しい移動体験を最前線で提供し続けられるように貢献していきます。

トレンティーノ・トラスポルティ社の概要

トレンティーノ・トラスポルティ社はイタリア北部の都市トレントにおいて、トレント-マレ-メッツァーナ鉄道やバス、およびケーブルカーのインフラ保有、運営を担う会社です。トレント-マレ-メッツァーナ鉄道はトレントの中心部と山間のスキーリゾートであるドロミテエリアを結んでおり、日立レールSTS社は2002年に、トレント-マレ-メッツァーナ鉄道に信号システムを導入しています。

*
Mobilità Integrata Trasporti del Trentinoの略でトレンティーノ・トラスポルティ社の既存チケッティングシステム。紙チケット、ICカード、QRコードを活用したスマートフォンアプリを利用可能。

以上

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