ニュースリリース

クリーンな作業環境と高い安全性を両立する
再生医療用キャビネット「RCVシリーズ」を販売開始

再生医療用キャビネット(左側RCV-1900、右側RCV-1300)

  株式会社日立産機システム(取締役社長:荒谷 豊／以下、日立産機)は、再生医療用の細胞操作を清浄度グレードA*1で行うことができる再生医療用キャビネット「RCVシリーズ」*2を、2017年8月1日から販売開始します。

  再生医療分野は、IPS細胞をはじめとする多能性幹細胞を用いた分化誘導技術の進展に伴う市場拡大が見込まれます。再生医療用の細胞操作は、研究機関や細胞加工施設などのクリーンな環境で行われ、従来はクリーンベンチやバイオハザード対策用キャビネットを使うことが一般的でした。近年、さらに作業室内における高い清浄度と作業者に対する高い安全性、細胞の汚染防止などが求められています。

  今回、日立産機が販売開始する再生医療用キャビネット「RCVシリーズ」は、作業室内は清浄度グレードAを満たすクリーンな環境での細胞操作を可能にします。また、インキュベータ(細胞培養器)に接続できるため、外気に触れることなく清浄空間内で細胞の受け渡しが可能になります。さらに、バイオハザード対策用クラスⅡキャビネットの「作業者の安全性試験*3」を実施し、安全性を高めています。

  「RCVシリーズ」には、作業者一名にとって標準的な作業スペースである1,300mm幅と複数名での作業が可能な1,950mm幅の2種類を用意しており、インキュベータなどの関連機器への接続や、使用目的に応じて必要となるネットワークカメラやスピーカーなどを容易に取り付けでき、お客さまの多様なニーズに応えます。

再生医療用キャビネット「RCVシリーズ」の主な特長

1. クリーンで安全な作業環境を構築

• 作業室内の清浄度グレードAを保証し、作業室内の空気を円滑に循環。
  (吹き出し風速0.45m/s ±20％)
• バイオハザード対策用クラスⅡキャビネットの気流バランス試験の内、作業者の安全性試験と試料保護試験を実施。(試料間の相互汚染防止試験は適用外)

2. 使いやすさの向上

• 作業手順書や製品内に設置した細胞観察装置で撮影した細胞などの映像(画像)を前面モニタで確認可能。
• ダストシュート(廃棄容器)は左右2カ所からの選択設置に対応。(RCV-1900のみ対応)

3. 多様な用途に対応

• 簡易クリーンブースやインキュベータ(細胞培養器)などが接続でき、機器内部間で細胞の受け渡しが可能。
• 浮遊菌やパーティクル監視のためのネットワークカメラやスピーカーを取り付けるなど、様々な機器を設置可能で、細胞操作の多様な用途に対応。

*1

「無菌操作法による無菌医薬品の製造に関する指針」による清浄区域分類の最高グレード。
(空気の清浄度レベル ISOクラス5)

*2

本製品で病原体などの感染性の材料を取り扱うことはできません。病原体などの用途には、バイオハザード対策用クラスⅡキャビネットを使用してください。

*3

JIS K 3800:2009 (バイオハザード対策用クラスⅡキャビネット)に規定されている気流バランス試験のひとつ。

製品仕様

関連情報

お問い合わせ先

株式会社日立産機システム

事業統括本部 受配電・環境システム事業部
[担当:菊池]
〒101-0022 東京都千代田区神田練塀町3番地 AKSビル
TEL : 03-4345-6076(直通)

以上