ニュースリリース

日立のイオンビーム応用装置製造事業をワイエイシイに譲渡

  株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭／以下、日立)とワイエイシイ株式会社(代表取締役社長:百瀬 武文／以下、YAC)は、このたび、日立の子会社である株式会社日立茨城テクニカルサービス(取締役社長:井中 正一)のイオンビーム応用装置製造事業を、2017年2月1日付でYACに譲渡することで合意しました。

   日立は、加速器や核融合のプラズマ加熱に必要な中性粒子入射装置の開発を手掛けており、この核融合技術の中から生まれた高精度の微細加工に適した日立独自のバケット型イオン源技術を用いて、薄膜磁気ヘッドなどの微細加工を行うイオンビーム応用装置製造事業を展開しています。主力製品であるイオンビームミリング装置は、微細加工を行うドライエッチング装置で、低エネルギーでも大電流のイオンビームが発生でき、かつイオンビームに均一性があり発散が少ないといった特徴を持っています。このため、金、白金、銅をはじめ金属や磁性体、酸化物など特殊材の微細加工などに適しており、MEMS*やセンサー、パワーデバイス、高周波デバイス、光デバイスなどの製造にとって重要な装置となっています。

   今回、日立は、イオンビーム応用装置製造事業の拡大と、コア技術を活用したさらなる事業の発展を目的に、本事業をYACに譲渡することとしました。YACは、1973年の創業以来、産業用エレクトロニクス関連事業を中心に展開しており、中でもプラズマやレーザーを用いたディスプレイ、半導体関連などの装置の製造、販売は、主力事業の一つとなっています。今回の事業譲渡によりYACは、イオンビームミリング装置の更なる進化と、自社のコア技術であるプラズマエッチング技術、レーザーエッチング技術とのシナジー効果を図り、さらなる事業発展をめざします。

  なお、イオンビーム応用装置の販売とサービスについては、引き続き、株式会社日立ハイテクソリューションズなどが担当します。また、本事業譲渡による日立、YACそれぞれの本年度の業績に対する影響は軽微です。

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MEMS:Micro Electro Mechanical Systems(微小電気機械システム)

以上