ニュースリリース

住宅の柱への取り付けが可能となり、施工性が向上した
戸建住宅・制震リフォーム用の「柱取付型オイルダンパー制震装置」を共同で開発

  江戸川木材工業株式会社(取締役社長:市川 英治／以下、江戸川木材工業)と日立オートモティブシステムズ株式会社(社長執行役員&CEO:関 秀明／以下、日立オートモティブシステムズ)は、住宅の柱に取り付け可能とすることで施工性を向上させた戸建住宅・制震リフォーム用のオイルダンパー制震装置を共同で開発しました。2017年2月より全国の住宅建築会社向けに順次販売を開始します。

  近年、木造戸建て住宅における地震の備えとして、大型で繰り返し発生する地震に強い制震装置への注目が集まっていることから、制震リフォームの工期短縮や費用縮減への要請が高まっています。
  このたび、江戸川木材工業と日立オートモティブシステムズが新たに開発した「柱取付型オイルダンパー制震装置」は、建物に固定する取付金具を改良したことで、建物の梁と土台に取り付ける従来の水平取付構造から、柱への取り付けのみで設置が完了する施工性に優れた構造となりました。これまでは、揺れに対する振動吸収効率を高めるため、建物上部の梁から床下の土台に装置を取り付ける必要がありました。新たな構造では、振動吸収効率を維持しながら、建物の柱と柱の間への取り付けのみで設置できるため、天井や床までに及ばない壁面のみの施工工事で制震リフォームが可能となり、制震リフォームの工程簡略化による工期日数の短縮や費用縮減などが期待できます。

  現在、一般に流通している住宅用制震装置には、ゴム系、フリクション系、鋼材系やオイル系などさまざまな素材を活用した制震装置が使われています。今回のオイルダンパーを活用した制震装置の特長は、高い耐久性能に加え、繰り返しの地震に強く、揺れ始めの小さなものから大きなものまで揺れを吸収し、建物への振動負担を軽減する優れた振動吸収効率です。日立オートモティブシステムズは、自動車や鉄道車両向けのオイルダンパー技術を応用し、ビルなどの大型建築物向けの制震装置を提供してきました。

  江戸川木材工業と日立オートモティブシステムズでは、1998年に制震用オイルダンパーと合板を組み合わせた戸建住宅用制震装置を共同開発し、これまで新築用・リフォーム用合わせ累計約7万本を市場に出荷しています。地震が多く発生する日本においては、大型で繰り返しの地震に効果を発揮する振動吸収性や、高い耐久性能により設置後約60年(*)経過しても保守点検が不要であることから、特に全国の住宅建築会社から高い評価を得ています。

  江戸川木材工業と日立オートモティブシステムズは、これからも制震性、耐久性や施工性の優れた戸建住宅用制震装置の提供を通じて、安心・安全でより快適な生活空間の普及に貢献していきます。

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日立オートモティブシステムズの社内試験／シミュレーションによる理論値

会社概要

江戸川木材工業株式会社

日立オートモティブシステムズ株式会社

以上