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2016年3月3日
独自の新技術を活用し、変化する顧客の嗜好を高精度に推定
株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、企業の商品情報や購買履歴データをもとに、顧客のさまざまな嗜好を分析・可視化し、顧客視点での商品企画や販売施策の立案に貢献する「顧客インサイト分析サービス」を、3月4日から提供開始します。
具体的には、高精度に顧客の嗜好を推定できる独自の新技術を活用し、顧客の嗜好と実際に購入される商品の関係性を的確かつ継続的に捉え、その中から企業の施策立案で考慮すべきポイントを明確化し、レポートにまとめて提供します。多様化する顧客ニーズを的確かつタイムリーに把握できることで、売上向上につながる商品の企画・開発や店舗における品揃え・配置などの施策立案を支援するほか、仕入れや在庫計画の精度を高め、コスト削減にも貢献します。
近年、消費者のライフスタイルや価値観が多様化する中、企業における多品種少量生産の取り組みや、商品サイクルの短期化が進んでいます。こうした中、日々変化する顧客ニーズを的確に捉え、多岐にわたる商品を適切なタイミングで市場に投入し、販売していくことが求められています。従来、商品を購入した顧客層の分類は、年齢や性別など基本的な属性に基づいて行われてきましたが、多様化する顧客の嗜好をデータ分析によって正確に捉えて、タイムリーに施策に反映していく必要性が高まっています。
「顧客インサイト分析サービス」では、「健康志向」「価格重視」「トレンド追随」といった顧客のさまざまな嗜好を定義し、それらを各商品の特徴に関連付けた上で商品の購買履歴データを分析することで、特定の嗜好を持つ顧客層が多く購入する商品を明らかにし、企業の施策立案で考慮すべきポイントを明確化したレポートを提供します。
分析には、新たに開発した独自の情報抽出技術を活用しており、本技術では、過去の分析結果を最新の購買履歴データをもとに更新する際に、膨大な更新情報の中から重要な点を抽出することができます。これにより、変化する顧客の嗜好と購入される商品の関係性を的確かつ継続的に捉え、施策立案において考慮すべきポイントを容易に把握できます。加えて、データの偏りを補正する確率モデルを機械学習することで、新商品などの購買履歴の少ない商品も含めた、精度の高い分析が可能です。
日立はこれまで、IoT(Internet of Things)の進展に対応し、「Pentahoソフトウェア」をはじめとしたデータ利活用プラットフォームや人工知能技術Hitachi AI Technologyなど、さまざまな事象をデータで捉えて可視化し、価値を生み出すための各種技術や製品、サービスを提供してきました。「顧客インサイト分析サービス」の提供により、一連の取り組みをさらに強化し、流通・小売、金融、医薬など、幅広い業種における、データ利活用による事業拡大を支援していきます。
高精度に顧客の嗜好を推定できる独自技術を活用し、変化する顧客の嗜好と購入される商品の関係性を的確、タイムリーかつ継続的に捉え、レポートにまとめて提供します。これにより、顧客のニーズや行動パターンを想定した、有効な商品企画や販売施策の立案を支援します。また、商品の需要予測に活用することで仕入れや在庫計画の精度を高め、コスト削減にも貢献します。
分析には、過去の分析結果を最新の購買履歴データをもとに更新する際に、膨大な更新情報の中から重要な点を抽出でき、変化する顧客の嗜好を高精度に推定可能な独自の情報抽出技術を活用しています。一般的な分析の場合、一律のしきい値に基づき膨大な情報が修正・更新されるため、修正理由の理解には専門知識が求められる上、時間を要していましたが、本技術では、更新情報の粒度や差分の大きさなどから、分析上重要な点を取捨選択できます。
データの偏りを補正する確率モデルを機械学習することで、購買履歴データの大小に関わらず精度の高い分析*1が可能です。これにより、新商品など購買履歴の少ない商品や販売数の変動が大きいトレンド商品についても精度の高いデータ分析が可能となり、トレンドを捉えたタイムリーな施策の立案を支援します。
日立が企業の商品情報や購買履歴データを元に分析を実施し、その結果をレポートとして提供します。企業が分析作業や分析のためのシステム構築を行う必要がないため、導入にかかる費用や期間などを抑え、低コストでの迅速なデータ利活用を可能とします。
ある企業において、嗜好別に顧客層を区分し、各層に有効と思われるターゲットメールやクーポン配信を実施したところ、従来の性別・年代を組み合わせた分析に基づくアプローチと比べ、販促対象商品の購買率が約2倍に向上しました。
ある企業において、本分析手法に基づき店舗の品揃えを改善した結果、本分析手法を用いない場合と比べ、対象分野の商品売上が最大約10%向上しました。
日立のある事業所における社員食堂において、約2年半、およそ90万件の購買履歴データをもとに、本分析手法を用いて、メニューに対するおすすめ表記の効果を検証する実証実験を行いました。その結果、本分析手法を用いない場合と比べ、施策立案にかかる工数が8分の1に短縮するとともに、購買人数が5%向上しました。
名称 | 概要 | 価格 | 提供開始時期 |
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顧客インサイト分析サービス |
| 個別見積 | 2016年3月4日 |
2016年3月8日から11日に東京ビッグサイトにて開催される「リテールテックJAPAN2016」の日立ブースにおいて、「顧客インサイト分析サービス」を紹介します。
株式会社日立製作所 情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部
以上