2014年6月10日
アプリケーションが許容できる計算エラー率に応じてLSIの駆動電圧を最適化するITシステムの電力効率向上技術を開発
株式会社日立製作所は、このたび、アプリケーションが許容できる計算結果にエラーが含まれる割合に応じて、LSIの駆動電圧を最適化するITシステムの電力効率向上技術を開発しました。
従来のITシステムは、アプリケーションによらず、エラー率がほぼゼロとなるように設計されています。しかし、人間が気付かないレベルの画像ノイズを許容するだけで、システムとしては19%の電力を低減できることをシミュレーションにて明らかにしました。
開発技術は、アプリケーションの許容エラー率を新たなパラメータに加えて、ITシステムを設計する手法を提案するものです。限りなくゼロに近いエラー率を要求するアプリケーションばかりでなく、実用上0.1%あるいは1%を許容するものも多くあります。
本手法は、特に、LSIの微細化による特性ばらつきの増大が現実となってきた時代において、ITシステムの消費電力の大幅な低減を可能とする技術です。