産学連携プログラミングコンテストで地域エネルギーシステム構築に向けた次世代最適化技術の研究開発を加速
日立製作所が北海道大学キャンパス内に開設した日立北大ラボと北海道大学は共同でマラソン型プログラミングコンテスト(Hitachi Hokudai Lab. & Hokkaido University Contest 2020)を開催することになりました。
日立北大ラボと北海道大学は、北海道における少子高齢化や人口減少などの社会課題を解決し、地域創生につながる共同研究を進めています。新型コロナウィルス感染拡大によって、テレワークによる在宅勤務が普及するなど、働く場所が住む場所に依存しなくなることから、豊かな自然環境を持つ地域での生活が見直されています。今後、都市から地域への移住による分散化が進むことが予想され、地域におけるエネルギー需要の増加に対応する安定した供給力の確保と、安心・安全な生活基盤の構築が重要になります。
低炭素化社会と地域経済発展をめざして、日立北大ラボと北海道大学は、北海道電力株式会社、北海道立総合研究機構、株式会社日立パワーソリューションズと連携して、地産地消地域エネルギーシステムの研究開発に向けた取組みをしています。本システムでは、再生可能エネルギーを活用した小型グリッドを地域に複数設けて、電気自動車等でネットワーク化することで、需給一体型可動式グリッドを実現します。本システム実現に向けては、従来の最適化ソルバーでは最適解を求めることが困難な、気象変動、需要変動等の不確実な環境変化を考慮し、環境問題や経済効果等の様々な価値に対して最良な解を提供する次世代最適化技術(多目的時空間最適化技術)の開発が必要となります。
日立北大ラボは北海道大学と共に多岐に渡る産学連携の研究基盤を構築し、異分野連携の強みを生かして、次世代最適化技術等をターゲットとした研究開発を推進しています。さらに、常駐型共同研究の利点を生かし、企画・構想の段階から学生と共に設計するマラソン型プログラミングコンテストを過去3年(2017、2018、2019年度)開催してきました。過去のコンテストでは中高生から社会人まで幅広い参加者から300件以上の解答コードが寄せられ、従来技術に勝るアルゴリズムが考案されました。また、これまで考案されたアルゴリズムは、成績優秀者と共に実応用に向けた検討を実施し、毎年国際会議にて研究成果を発表しています。
今年度のコンテストでは、地産地消地域エネルギーシステム構築に必要な多目的時空間最適化技術をテーマに、以下の日程で計2問(A、B)出題されます。
■ 主催 株式会社日立製作所 基礎研究センタ 日立北大ラボ、国立大学法人北海道大学
■ 協力 北海道電力株式会社
■ 日程 2020年12月17日 ~ 2021年1月16日 (問題A、B)
新型コロナウィルス感染拡大の影響により、開催日を延期させて頂くことになりました。何とぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
コンテストの優勝者には賞金(問題A:10万円、問題B:30万円)を贈呈する他、入賞者には賞金・賞品等をご用意しております。
また、情報処理学会 第83回全国大会のランチョンセッションにて問題ごとの成績上位者の表彰と記念講演等を企画しております。
■ 日時:2021年3月19日(金) 11:30 – 12:40
■ 会場:オンライン開催
本コンテストは所属・年齢・居住地を問わず、どなたでもご参加いただけますので、下記サイトにアクセスいただけますようご案内申し上げます。
北海道大学、森永乳業、日立製作所は、母子健康調査に関する協創成果としての知的財産を開放(2020年9月17日)
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2020/09/0917.html
日立と北大が、博士課程学生に対する研究支援「北大・日立協働教育研究支援プログラム」を開始することに合意(2020年2月4日)
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2020/02/0204a.html
日立と各企業、岩見沢市、北海道大学COI『食と健康の達人®』は、「“健康と地方創生”を基盤とした健康経営都市事業」を開始(2019年10月17日)
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2019/10/1017.html
「日立北大ラボ」を開設し、北海道が直面する社会課題解決に向け協創(2016年6月16日)
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2016/06/0616a.html