レンズを使わずに写真や動画を撮影できるデジタルカメラのこと。レンズの代わりに透過フィルムを使用して被写体の像を投影し、デジタル処理で画像や映像を再現する。
16世紀に「レンズを使用して被写体の像を結び、投影する」というカメラの仕組みが確立されて以来、カメラにはレンズが不可欠とされてきた。像を記録する感光材料が改良され、近年ではデジタル化が進んだものの、レンズを使用するというカメラの基本構造は長らく変化していなかった。モバイル機器やロボットなど、さまざまなデバイスが薄型・小型へと変化する中、デバイスに組み込むカメラについては、レンズを使用するために薄型化・小型化に限界があった。
これを受け、2016年、日立製作所が日本初となるレンズレスカメラを開発。IoTに使用されるセンサーなど、各種デバイスにレンズレスカメラを搭載することで、さまざまな場所や状況のデータ収集が可能になることが期待されている。