2021年10月26日
株式会社日立製作所(以下、日立) OSSソリューションセンタの乗松 隆志(のりまつ たかし)が、このたび、オープンソースソフトウェア(以下、OSS)である「Keycloak」の開発プロジェクトにおけるメンテナに就任しました。
Keycloakは、Webシステムにおけるユーザー管理や認証、アクセス制御など(IAM*1)を行うソフトウェアです。具体的には、Webシステムのシングルサインオンや、API公開時の認証・認可など、クラウドアプリケーションのセキュリティにおいて重要な位置づけにあり、金融や公共分野などでグローバルに活用されています。その開発を担うプロジェクトは世界各国・地域から500人以上の開発者が参画する活発なコミュニティであり、今回、このプロジェクト全体のとりまとめを行う管理者(メンテナ)に日立の社員が就任したものです。
*1: IAM:Identity and Access Management
日立は、クラウドサービスとOSSの組み合わせでAPI管理基盤を素早く構築できる「クラウドAPI管理ソリューション」でKeycloakを利用し、お客さまのビジネスや公共サービスの迅速な拡張や安心・安全なデータ連携を支えています。
日立は、今後もKeycloakなど各種OSSのコミュニティへ参画し、OSSと関連技術の発展や普及に貢献していきます。
KeycloakはIAMのソフトウェアとして豊富な機能を備えています。SAML・OAuth 2.0・OpenID Connectのような標準規格に準拠し、WebシステムのシングルサインオンやAPI公開時の認証・認可を実現することができます。最近は、APIの認証・認可向けの開発が加速し、グローバルの金融機関で導入が進むセキュリティ規格であるFinancial-Grade API(FAPI)にも対応しました。
2017年よりKeycloakの開発に参画し、APIの認証・認可のセキュリティを強化する機能を数多く開発してきました。2020年には、FAPI対応の開発を推進するFAPI-SIGのリーダーとしてグローバルの開発者をまとめ、KeycloakのFAPI対応に大きく貢献しました。その他にも、主要なリリースにおいてリリースノートに連続して謝辞が掲載されるなど、Keycloakに多大な貢献をしています。
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