AI映像解析で業務課題を解決する日立の「エリアセキュリティ」
日立では、監視カメラなどのフィジカルセキュリティを中心に、人々の暮らしを支えるさまざまなエリアのセキュリティを強化し、また、業務改善や経営課題解決など、ビジネスへの応用を実現する「エリアセキュリティ」を提供しています。これまで“コスト”ととらえられることの多かったセキュリティ対策の“ベネフィット”へのシフトを支援します。
監視カメラ映像やIoTセンサーなどのフィジカルセキュリティデータは、これまでそれぞれのシステム内で一時的に利用されるだけで、そのまま死蔵されるケースがほとんどでした。しかし、これら膨大なセキュリティデータを人工知能(AI)などの技術で有効活用すれば、お客さまの経営課題を解決するベネフィットへと変えることができます。
日立は、お客さまが既に導入している監視カメラなどから得られる映像データやIoTデータをAIなどで分析することで、人の挙動を分析し*1、セキュリティのさらなる強化やマーケティング情報の収集、現場業務の効率向上、作業者の安全管理などにつなげる「エリアセキュリティ」を提供しています。その幅広いラインアップの中から、代表的なソリューションをご紹介します。
空港、駅、大規模商業施設などの公共空間では、安全確保のために防犯カメラによる監視や警備が行われています。事件の早期解決には、施設利用者などの目撃情報をもとに、不審者や迷子の映像を即座に絞り込み、該当する人物がどこにいるのかをリアルタイムに把握する必要があります。しかし、限られた人員ですべての映像を確認することは難しく、これまでは迅速な人物の発見や追跡は困難なのが実情でした。
日立の「高速人物発見・追跡ソリューション」は、防犯カメラの映像をAIで分析することで、人物の性別、年齢層、服装など100項目以上の全身特徴から特定人物を高速検索し、移動経路を防犯カメラの位置情報を使って表示することができます。映像から顔を識別できない場合でも、人物特徴から発見・追跡が可能なため、見逃しを防止し、警備業務の効率化と高度化を支援します。
AIを活用した画像解析による高速人物発見・追跡*2の仕組み
工場や発電所などの敷地内や製造現場で、映像解析やセンシング技術を活用した現場業務の分析により、業務の効率化や安全管理などを実現するのが「現場業務支援ソリューション」です。
カメラ映像から作業者の行動を把握したり、設備の状態変化をAIによって定量計測できるため、業務のムリ・ムダ・ムラを抽出、改善でき、業務の合理化や高度化に貢献。また、プラント内の各種メーターからの画像と数値データを自動で読み取り収集できるため、巡視点検といった定型業務を効率化し、ライフサイクルコストの削減を図ることもできます。
少子高齢化が進む中、不足していく熟練技術者のスキルやノウハウを、カメラ映像の分析によって継承・標準化することもでき、お客さま業務をトータルに支援します。
空港やイベント会場などの高いセキュリティが求められる施設では、刃物や爆発物といった危険物の持ち込みは規制されており、X線による手荷物検査が行われています。しかし膨大なX線画像の目視確認は検査員の負荷が大きく、交代要員が多数必要なほか、高いスキルも必要です。また、検査に時間がかかり混雑することも課題となっていました。
日立の「X線検査判定支援ソフトウェア」は、AIによるX線画像の自動解析で、スループットを約40%向上(実証実験の結果より)。見落とし防止と検査時間の短縮を実現し、検査員の負荷軽減とテロ対策の強化に貢献します。
このほかにも日立では、さまざまなお客さまニーズに対応したエリアセキュリティのソリューションを日々強化・拡充しています。例えば、プラント系施設内における作業者の位置把握、危険エリアへの進入検知、安全保護具の着用検出など、現場管理者の安全管理を支援する「安全管理ソリューション」も強化予定となっています。
今後も日立は、フィジカルセキュリティの幅広い技術とノウハウを活用し、お客さまのセキュリティとビジネスの継続的な進化に貢献していきます。
(株)日立製作所 セキュリティ総合窓口
記事の内容についてのお問い合わせは、それぞれの記事中に記載されている「お問い合わせ先」にお願いします。
「はいたっく」全般に対するお問い合わせと購読お申し込み/送付先情報変更/送付停止は、下記リンク先からお願いします。