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日立の核融合・研究用加速器事業

日立の核融合・研究用加速器事業の取り組み

研究黎明期からの歩み

日立は、発電機や変圧器の製作によって培った電気機器製作の技術を基盤に、研究黎明期の1950年代から半世紀以上に渡り、各研究所・大学の指導の下、多数の核融合・加速器の研究開発用実験装置に対して、コイル、真空容器、中性粒子ビーム入射装置(NBI)などの重要機器を設計・製作してきました。当初は実験室の試験機器程度であった装置も、今では発電プラントに匹敵するような規模になり、電気機器製作の基盤技術は、原子力技術も取り込んで、超伝導・極低温技術、超高電圧技術、超高真空技術、大型構造物の製作技術などに広がっています。さらには、ここにシステム技術も組み合わせることで、総合電機メーカーとして、この分野の発展に貢献してきました。
また、社内の研究開発部門と連携して、この分野で必要となる、任意形状・高精度磁場の設計・製作技術、大電流イオン源・ビーム輸送技術、高温超伝導線材等の特長的技術の自社開発も進めています。これらの技術は、磁気共鳴画像診断装置(MRI)や粒子線治療装置(PBT)等のヘルスケア事業分野にも適用され、別の事業部隊としてさらなる発展を遂げています。

次の世代に技術をつなぐ

設計職場には学生時代にプラズマ核融合や素粒子物理、超伝導の研究を専攻した社員が多くおり、機械・電気専攻の出身者とともに、入社後にそれぞれの専門性を生かして自律的に活躍しています。また博士課程卒業者が比較的多いのも特徴です。核融合・加速器開発のキャリアパスとしてメーカーに興味がある学生の皆さんは、インターンシップも受け入れていますし、是非 研究会等の展示ブースや企業説明の場で日立社員の話に耳を傾けていただきたいと思います。
日立は、お客さまである研究者の方々のアイデアを形にする先進性と深い経験に基づく信頼性を両立させ、モノづくりの立場から、持続可能な社会に向けた科学の発展と技術の社会実装に貢献することを使命として、これからも活動を続けていきます。

活動拠点

  • 秋葉原ダイビル
    〒101-8608
    東京都千代田区外神田一丁目18番13号

  • 臨海工場
    〒317-1221
    茨城県日立市大みか町五丁目2番2号

  • 海岸工場
    〒317-8511
    茨城県日立市幸町三丁目1番1号

関連情報

日立評論

     
日立評論 Vol.91 No.02 238-239 木戸修一、伊藤裕、仙波智行、山下泰郎