現在のセキュリティ情報の流通は、ほとんどの場合、HTMLベースのWebページのかたちでなされています。そのため、さまざまなWebサイトから情報の断片を集めてきて再構成したり、情報と情報の関連付けをしようとすると多くの手間と時間がかかります。情報を提供する側が、もっと簡単に機械処理できるようなかたちの情報発信をおこなえば、情報の再活用がより幅広く柔軟におこなえるはずです。
こうした発想のひとつに、XML(*1)とRDF(Resource Description Framework)(*2)を用いて意味づけした文書を構成し、コンピュータで自動処理させるセマンティックWeb(*3)があります。のキー技術であるRDFを使用して、XMLフォーマットによる共通の書式でドキュメントの見出しや要約などのリストを提供することで、サイトの更新情報などを効率的に配信することができるRSS(RDF Site Summary)(*4)は、現在、インターネットの新しい潮流として急速に普及しつつあります。JVNの運用にあたって、ひとつの重要なポイントになっているのが、このRSSの活用です。
JVNでは、RSSを活用することによって、2つの課題を解決したいと考えました。
図2 JVNサイトにおけるページの自動生成
また、セキュリティ情報を提供するRSSリストとCERT-CA, CERT-VU,CVE, CIAC Bulletinなどの相互関連性が格納されたデータベースを整備することにより、セキュリティ情報を取り扱いたい他サイトでも同様な機構を備えることができ、セキュリティ情報収集に関する操作軽減につながります。
図3 セキュリティ情報のRSS ポータル
グローバルサイン:
重要な電子文書にデジタル署名。広報にも役立っています