.NET Framework連携製品を用いて.NET Frameworkとの連携が可能になります。これにより、.NET Framework上でミッションクリティカルなシステムを実現することができます。
以下に、.NET Framework連携製品の特徴を示します。
uCosminexus OpenTP1が持つトランザクション制御機能、スケジューリング制御機能、プロセス管理機能、障害回復機能などを.NET Framework環境で利用できます。
uCosminexus OpenTP1のアプリケーションを、サーバからクライアントまで一貫してC#、Visual Basic .NETで開発できます。これら.NET Frameworkの活用により、開発及びデバッグが容易になります。
uCosminexus OpenTP1のサービスを、XML Webサービスとして公開できます。XML Webサービスはインターフェース情報を定義することによって自動生成することが可能です。
サービス関数のインタフェースを定義することにより、C、C++、COBOLで作成した既存のuCosminexus OpenTP1サービスを.NET Framework環境から呼び出すことができます。
.NET Frameworkが生成したトランザクションを、uCosminexus OpenTP1のトランザクションに引き継いで、同一グローバルトランザクションとして処理することができます。
uCosminexus OpenTP1のサービスを、WCF(Windows Communication Foundation)によって標準化されたプログラミングモデルで呼び出すことができます。
.NET Framework連携製品を使用したシステム構成の例を、以下に示します。
uCosminexus TP1/Client for .NET Frameworkを使用することで、.NET Framework上で動作する
uCosminexus OpenTP1のクライアントアプリケーション(GUI画面APなど)を作成できます。
uCosminexus TP1/Extension for .NET Frameworkを使用することで、.NET Framework上で動作するuCosminexus OpenTP1のサーバアプリケーション(基幹業務APなど)を作成できます。
クライアントにWebブラウザを使用し、Webサーバ(IIS)を経由してuCosminexus OpenTP1サーバ上の基幹業務APにアクセスする形態です。
Webサーバ上でuCosminexus TP1/Client for .NET FrameworkとuCosminexus TP1/Connector for .NET Frameworkを使用することにより、ASP.NETアプリケーションである画面制御APから、バックエンドのuCosminexus OpenTP1サーバを呼び出すことができます。
uCosminexus TP1/Connector for .NET Frameworkは、マルチスレッド上でコネクションプールやバッファプールなどの機能を提供します。
前述のWebサーバ経由型と構成に変わりはありません。違いは、IIS上で動作するAPが、HTTPを受けて動作するか、SOAPを受けて動作するかになります。
.NET Framework連携製品は、従来のuCosminexus OpenTP1システムとの接続が可能です。
既存のクライアントAPから.NET Framework連携製品環境のサーバAPを呼び出すことも、.NET Framework連携製品環境から既存の業務SPP(uCosminexus OpenTP1上のアプリケーションプログラム)を呼び出すこともできます。
.NET Framework連携製品は、既存uCosminexus OpenTP1システムと同一ノード上で同居させることが可能です。
既存のプログラムやアルゴリズム部分をそのまま残しつつ、新規に開発を行う部分だけ.NET Frameworkを用いて開発することができます。
既存資産の活用と、.NET Frameworkによる開発コスト低減の、両方のメリットをシステム開発に生かせます。
RPCの呼び出しは、SPP - SPP.NET間においても相互に行うことが可能です。
またSPPとSPP.NETは、全く同じ運用で管理することができます。
uCosminexus OpenTP1のRPCが受信できるVOS3 XDM/DCCM3やVOS1 DCCM3と接続が可能です。
またTCP/IPプロトコルをサポートしているため、メインフレームや他社システム、制御系システムとも接続することができます。
.NET Frameworkが生成したトランザクションを、バックエンドのuCosminexus OpenTP1のトランザクションに引き継いで、同一グローバルトランザクションとして処理することができます。
.NET Framework上で行ったDB更新とuCosminexus OpenTP1上で行ったDB更新は、 2フェーズコミットによるトランザクションの同期が保証されます。
トランザクションの決着指示はWindowsのMSDTCが行っています。
.NET Framework上のアプリケーションがトランザクションの開始や決着を実行すると、情報はMSDTCを介してuCosminexus TP1/Connector for .NET Frameworkに伝えられます。
さらにこの情報は、 uCosminexus TP1/Client for .NET Frameworkを介してバックエンドのuCosminexus OpenTP1に伝えられます。バックエンドのuCosminexus OpenTP1は、XAリソースサービス機能(XAR)を使用してMSDTCからのトランザクション情報を管理し、DBに対してトランザクションの指示を行います。
WCF連携機能を使用すると、uCosminexus OpenTP1のサービスをWCF (Windows Communication Foundation) によって標準化されたプログラミングモデルで呼び出すことができます。
WCFとは、Windows上でネットワーク分散サービスを構築するための統一化されたプログラミングモデルと、そのアプリケーション実行基盤に関する技術の総称であり、.NET Framework 3.0でサポートされました。
WCFは.NET RemotingやXML Webサービスなどの通信方式をWCF標準プログラミングモデルとして統一化し、クライアントとサービス間の通信方式はバインディングによって指定します。
uCosminexus TP1/Connector for .NET Frameworkは、 WCFバインディングとしてTP1IntegrationBindingを提供しています。
WCFクライアントは、バインディングにTP1IntegrationBindingを指定してuCosminexus OpenTP1サービスの呼び出しを行います。
MSDTCトランザクション連携機能と組み合わせることで、サービス呼び出しにトランザクション属性を付けることもできます。
WCFによるサービス呼び出しが可能なため、ワークフローフレームワークであるWF (Windows Workflow Foundation) との接続も行えます。