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オブザーバビリティ

2025年8月19日公開
ITサービスの停止や不具合に備えた緊急時の対応が予め定められていても、異常の発生に気づくのが遅れることで大きな問題に発展してしまうことがあります。
ここでは、統合システム運用管理 JP1のシステム管理で検知したシステムの異常発生を、JP1の通報管理の連絡網を利用して担当者が応答するまで繰り返し通知する方法をご紹介します。
【使用するツール】
JP1/Integrated Management 3 または システム管理 JP1 Cloud Service/System Management
通報管理 JP1 Cloud Service/Notification Management(電話通知オプション、または、別契約のTwilioと連携)
![通報管理 JP1 Cloud Service/Notification ManagementのWebページを開き、[ユーザ一覧]画面で、[+]ボタンをクリックして[ユーザ定義]画面を開きます。](../img/observability/0006/observ06-01.png)
![ユーザ名と電話番号、メールアドレスなどを入力し、[SAVE]ボタンをクリックして、ユーザ情報を登録します。](../img/observability/0006/observ06-02.png)
メールアドレスにはメーリングリストを登録することができます。
メーリングリストや、SMS、LINE WORKS、Slackを通知先として登録することで、関係者への一斉通知が可能です。
![[連絡網一覧]画面で、[+]ボタンをクリックして[連絡網定義]画面を開きます。](../img/observability/0006/observ06-03.png)
![[連絡先]から登録したいユーザ、通知方法を選択します。[→]ボタンをクリックして[通知先]にユーザ、通知方法を追加します。](../img/observability/0006/observ06-04.png)
繰り返しの通知方法として、「電話」、「メール」、「SMS」、「LINE WORKS」、「Slack」、「Microsoft Teams」を選択可能です。
さらに、信号灯を点灯させる運用も可能です。利用する場合は、別途信号灯通知プランを契約いただく必要があります。
![通知は、[通知先]の上から順に行います。通知の優先順を[↑]ボタン、[↓]ボタンで調整します。通知先情報を追加できたら[SAVE]ボタンをクリックして、連絡網を登録します。](../img/observability/0006/observ06-05.png)
関係者への一斉連絡を実施したのち、優先順で電話をかけるといった運用が可能です。
重大イベントが発行された契機で自動で緊急連絡網への通知を行いたい場合は、システム管理の自動アクション機能を使用します。
![[イベントコンソール]画面の[オプション]−[重大度変更定義]を選択して[重大度変更定義一覧]画面を表示します。](../img/observability/0006/observ06-06.png)
![[アクション設定]画面の[適用]ボタンをクリックして、アクション設定内容を更新します。](../img/observability/0006/observ06-07.png)
通知を行うのに必要なtlscbaseコマンドは、通報管理サービスのWebページのサイドバーにある[コマンド&マニュアル]をクリックしてダウンロードできる設定ファイル「saas_command.zip」の中に含まれています。アクション欄には、展開して任意のフォルダにコピーした「tlscbase.exe」ファイルの絶対パスを指定します。通報管理サービスに接続するために必要な情報は「tlscbase.exe」と一緒に提供される「tlscbase.conf」ファイルに記載します。
通知文を設定する場合は、通知内容を記載した任意のテキストファイルを用意しておき、コマンドラインの引数を追加して設定します。
システム運用では、異常が発生した際にすばやく対処することがとても重要です。システム管理と通報管理を連携することで、システム管理で検知したシステムの異常発生を、通報管理の緊急連絡網を利用して担当者が応答するまで繰り返し通知することができます。
最後までお読みいただきありがとうございました。