2017年5月18日
株式会社日立製作所
日立がSAPジャパンとESRIジャパンと連携して実施した
タクシーの需要予測に関するシステム基盤の開発・検証が
「SAP HANA® Innovation Award 2017」の「Honorable Mention」を受賞
日立の超高速データベースエンジン「Hitachi Advanced Data Binder」をシステム基盤に採用
株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、SAPジャパン株式会社(以下、SAPジャパン)とGIS(Geographic Information System:地理情報システム)ソフトウェア国内最大手のESRIジャパン株式会社(以下、ESRIジャパン)と連携して実施したタクシーの需要予測を可能にするシステム基盤の開発・検証が、SAP SE(以下、SAP社)の「SAP HANA® Innovation Award 2017」において、「Honorable Mention」*1を受賞したことをお知らせします。授賞式は、5月16日から18日に米国フロリダ州オーランドにて開催されるSAP社最大の年次カンファレンス「SAPPHIRE NOW」の中で行われる予定です。なお、開発・検証で使用したシステム基盤には、日立の超高速データベースエンジン「Hitachi Advanced Data Binder」(以下、HADB)が採用されております。
SAP社主催の「SAP HANA Innovation Award」は、インメモリデータベースSAP HANAを活用し、デジタルエコノミーにおいて革新的なビジネスシナリオを創生した事例を表彰するものです。今回受賞した日立の事例は、タクシーの需要予測精度の高まりによる、配車率や利用者の利便性の向上が図れるとして今後の活用が期待されており、2016年にはSAPジャパンがパートナー企業に授与する「SAP AWARD OF EXCELLENCE」を獲得しています。今回の受賞により、日立は、SAP社からグローバルでその功績を認められました。
「Honorable Mention」を受賞したタクシーの需要予測を可能にするシステム基盤の開発・検証では、タクシーの最適配車を想定したシミュレーションを実施しました。具体的には、「SAP HANA」で「現在の混雑箇所」を把握し、現在の混雑箇所から数十分後に移動する可能性が高い複数地点を、「HADB」に格納した膨大な履歴データの中から統計的に導き出すことで将来予測を行います。現在の状況と将来予測の結果を、ESRIジャパンのソフトウェア「ArcGIS」*2 *3の地図画面上で瞬時に表示することにより、タクシーの最適配車を画面上から視覚的に予測することができます。今後は、タクシーなどの効率的な運用のほか、大都市圏における複雑な都市交通インフラの効率化における幅広い活用が期待されています。
日立は今後も、データアナリティクスやIoT分野に関する技術開発を通して、デジタル社会の発展に貢献していきます。