近年、ビジネスサイクルの短期化による「システム高速化」の要求、さらに社会インフラの24時間対応による「システム無停止化」の要求が共に高まっています。これらの要求に応える技術として、インメモリデータグリッドが注目されています。
インメモリデータグリッドとは、複数のサーバのメモリにデータを分散管理し、並列に処理する技術です。このインメモリデータグリッドを実現する製品が、Hitachi Elastic Application Data Store*です。
データをメモリに配置することで、ディスクアクセスのオーバーヘッドを排除できるため、高速なデータ処理が可能です。
書き込み時にデータの複製を生成して多重化します。障害発生時には複製したデータへのアクセスに切り替え、SPOF*を排除することで、システムの無停止化を支援します。
さらに、分散合意アルゴリズム(Paxos)を採用し、データの一貫性を確保しています。システムの弱点であるデータ不整合のリスクを回避できます。
仮想的なメモリ空間上での透過的なデータアクセスにより、アプリケーションはデータの物理位置を意識せずにデータにアクセス可能です。スケールアウト・スケールインによる構成変更時も、アプリケーションは変更不要です。
KVS*のシンプルなデータ構造により、複雑なDBの設計を軽減できるので、データアクセスを行うアプリケーションが容易に開発できます。
関連するデータを特定のサーバ(ノード)に集約して配置するグルーピング機能、グルーピングされたデータに対してユーザが作成した処理を実行できるユーザファンクション機能をサポートしています。格納先のサーバ(ノード)で複数データを一括処理できます。
また、クライアントから複数のキー操作を一括して実行できます。
これらの機能を使用することで、さらに効率良くデータを処理できます。
オンライン中に縮退したサーバ(ノード)をクラスタへ復旧させることができます。その際、データ整合性を確保した上で復旧させます。
また、オンライン中にスケールアウトができます。システムを停止することなく、サーバ(ノード)の追加およびデータのリバランス(再配置)が可能です。
データはメモリだけでなく、SSD*1やHDD*2にも格納できます。これにより、システムの高速性とデータの永続化の両立を実現できます。 また、05-00以降ではNVMe*3インターフェースを採用した高性能SSD、05-10以降では不揮発性メモリへのデータ格納に対応しました。 それぞれのハードウェアの高い処理能力を最大限引き出すために、その特性を考慮してHitachi Elastic Application Data Store内の処理を最適化しています。
Hitachi Elastic Application Data Storeは、システム負荷の平準化によるレスポンスやスループットの向上、システムのSPOFの排除などの利点を活かして、例えば以下のようなさまざまなシステムに適用できます。
※ 対応しているOSの詳細については、弊社営業までお問い合わせください。
製品名 | Red Hat Enterprise Linux | AIX | HP-UX (IPF版) | Solaris (SPARC版) | ||
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x64版 | x86版 | IPF版 | ||||
Hitachi Elastic Application Data Store | ● | − | − | − | − | − |
Hitachi Elastic Application Data Store Client for Java | ● | − | − | − | − | − |
Hitachi Elastic Application Data Store Client for C | ● | − | − | − | − | − |
●:対応(対応予定を含む)、−:未対応
※ 記載している価格は、2020年1月現在のものです。
製品名 | 税抜 |
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Hitachi Elastic Application Data Store*1 | 1,100,000円〜 |
Hitachi Elastic Application Data Store Client for Java*2 | 10,000円 |
Hitachi Elastic Application Data Store Client for C*2 | 10,000円 |
Hitachi Elastic Application Data Storeの特徴、システム構成例、価格、動作環境について紹介したリーフレットです。
Hitachi Elastic Application Data Storeの関連ソリューションです。
ソリューション | 概要 |
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キューにインメモリ型分散KVS技術を採用し、高速メッセージ処理基盤を実現します。 | |
急拡大するデータ通信のトラフィックを、「計測」「分析」「制御」のサイクルにより最適に管理し、企業活動に生かしていくためのネットワークソリューションです。 |