システムの信頼性向上、稼働率向上を目的としたクラスタ環境です。万一の障害時には、サーバプログラムを含めたシステムの自動切り替えを実現します。システム管理者が特に意識することなく、システムの信頼性や稼働率を向上できます。
ビジネスを支えるアプリケーションサーバシステムは、日々の仕事になくてはならないものです。もし、このシステムがダウンしたら、企業にとって重大な損失を招きかねません。 このような重大事が発生しないよう、Cosminexusでは、サーバシステムに障害が起きていないか常に監視し、障害発生時には、直ちに正常に動作しているサーバシステムに作業を切り替えるクラスタ環境として、HAモニタをご提供します。
HAモニタは、HAクラスタシステムを実現するクラスタソフトウェアです。ハードウェアやソフトウェアを含めたシステム全体(系)を、実行系と待機系の二つ用意しておき、実行系で障害が発生した場合、待機系に業務を引き継ぎます。この処理を系切り替えまたはフェールオーバーと呼びます。
また、他社クラスタソフトウェア製品と組み合わせてHAモニタと同様な高速ホットスタンバイを実現する製品HA Toolkit Extensionもご用意しています。
さらに、HAモニタのオプション製品として、大規模なシステムにおけるクラスタ構成を可能とするための製品HAモニタ Extensionや、HAモニタを使用した系切り替えシステムにOracle製品を容易に組み込むための製品HAモニタ kit for Oracleもご用意しています。
HAモニタは、クラスタソフトウェアの一般的な機能に加え、以下の特徴があります。
HAモニタは、複数のプラットフォームをサポートしています。プラットフォームが違ってもHAモニタの環境設定や操作の方法は同じであり、システム環境に依存しない統一した運用が可能です。日立サーバだけでなく、他社サーバでもご利用いただけます。
日立サーバの場合、系障害時の系切り替えでは、ハードウェアとの連携によりマシンを強制リセットします。そのため、システム障害時にも迅速に系切り替えが可能です。
日立サーバの場合、ホットスタンバイ構成における高速系切替を実現するHitachi HA Booster PackやメモリダンプツールLinux Tough Dumpと組み合わせて使用できます。実行系が自身のOS障害を待機系に即時に通知し、高速な系切り替えが可能です(他系のOSパニック検知機能)。また、共有ディスク数に関わらず一定時間で切り替えを行う共有ディスクの高速な切り替え(共有ディスク高速切り替え機能)により、系切り替え時間を短縮できます。
HAモニタは、CosminexusアプリケーションサーバのN:1クラスタ構成を可能にします。Cosminexusアプリケーションサーバでは、従来、サーバの障害に備えるためにサーバごとに1台の待機サーバが必要でしたが、N:1クラスタ構成にすることで、複数のサーバに対して1台の汎用待機サーバを用意すればよく、所有コスト、構築・運用コストの大幅低減を図れます。障害発生時にも、汎用待機サーバが仕掛かり中のトランザクションを決着することにより、業務を継続できます。