ServiceNow CSM×IT運用最適化サービスで
EDIサービス顧客向けポータルサイトを短期間で構築
TISインテックグループの株式会社インテック(以下、インテックと記載)は、インテックが提供する「EDIアウトソーシングサービス(EINS/EDI-Hubシリーズ)」においてベストプラクティスに沿ったこれまで以上に高品質な運用を提供すべく、2021年4月より顧客向けポータルサイトの提供を予定しています。
ポータルサイト構築においてインテックは、グローバルスタンダードとして活用が広がるクラウド型プラットフォームServiceNow Customer Service Management(CSM)(以下、ServiceNow CSMと記載)を採用。
その導入に際し、日立が提供する「IT運用最適化サービス」の立ち上げ支援サービスを活用し、3か月という短期間での構築が実現しました。
株式会社インテック
情報流通基盤サービス事業本部
事業推進部 営業推進グループ
グループマネージャー
竹内 正人 氏
株式会社インテック
情報流通基盤サービス事業本部
サービス基盤運用部
グループマネージャー
竹内 圭祐 氏
株式会社インテック 情報流通基盤サービス事業本部 事業推進部 営業推進グループ グループマネージャーの竹内正人氏は、今回のプロジェクトの背景を次のように話します。「INSネット(ディジタル通信モード)のサービス終了および電話網のIP化に伴う『EDI 2024年問題*1』でインターネットEDIに注目が集まり、多くのEDI利用企業で従来のオンプレミスEDIシステムからアウトソーシングサービス、クラウドサービスなど外部サービスの利用検討が加速しています。流通業界をはじめとして35年以上の実績を誇り、国内最大規模のEDIサービスを提供する当社としてはより安心、安全なサービス提供とベストプラクティスに沿った運用強化を目指し、お客様企業向けポータルサイトを提供する計画が推進されました。」
株式会社インテック 情報流通基盤サービス事業本部 サービス基盤運用部 グループマネージャーの竹内圭祐氏は、お客様向けポータルサイト構築の目的および役割について、次のように話します。「当社のEDIアウトソーシングサービスは、一般的なEDIに使用される通信プロトコルに加え、企業システムに利用されるミドルウェアにも対応することで各企業間のフォーマット変換を実現し、EDIシステムのフルアウトソーシングを提供しています。当サービスでは従来、電話によるヘルプデスク対応と、メールを用いた連絡がお客様との主なコンタクト手段です。今後、さらなるユーザー企業の拡大が見込まれることや、電話よりもデジタルとの親和性を重視する世代の増加に伴い、マルチチャネル化によるコミュニケーションの質の向上が必要だと判断しました。そこで、より効果的な情報共有や発信、お客様のお好みのチャネルによるメンテナンスのリクエスト受け付けなどを提供するポータルサイトの構築を決断しました。」 当初計画ではポータルサイト構築をオンプレミス型で内製する検討がなされていたインテックに対し、日立はServiceNow CSMの活用と「IT運用最適化サービス」の立ち上げ支援サービスによる短期間での構築を提案しました。
竹内圭祐氏はServiceNow CSMおよび日立のサービスを採用した理由について、次のように話します。「ServiceNow CSMは、ユーザーごとに個別になっている運用業務をベストプラクティスに沿った適正な業務フローに標準化できる点。そして、個人のエンジニアリングスキルに依存することなく標準的なフレームワークに沿って高品質な開発ができる点も魅力で、当社の他部門やグループ企業でも導入が進んでいました。当社のサービスも同様のコンセプトですが、今後はインテックでカスタマイズ開発したシステムをオンプレミスで運用するのではなく、グローバルスタンダードなクラウドサービスを、できるだけそのまま活用してインテックの業務を標準化する方が、メリットがあると考えました。一方、我々の部門は運用部隊であり、開発の人的リソースは潤沢ではありません。ServiceNow CSMはノンプログラミングで扱えるとは言っても、短期間でのポータルサイト構築をインテックだけで行うことには不安があります。IT運用最適化サービスの立ち上げ支援サービスを活用することで、そうした技術面や人的リソース面の不安が払しょくできると期待し、採用を決めました。」
竹内正人氏は「日立は長年、当社のサーバー、JP1などさまざまなシステムの構築および運用でお付き合いがあり、信頼性も高い。グループ会社で今回の組み合わせでの構築実績もあり、短期間でのプロジェクトを安心してお任せすることができました。」と語ります。
構築プロジェクトは2020年2月にスタート。ヘルプデスクやコンタクトセンターのスタッフが扱う社内向けナレッジ蓄積のデータベースおよび管理画面側をインテックが内製し、お客様企業に提供されるポータルサイト側を日立が担当することとなりました。プロジェクト進行中は週次の定例会を始め密に連携を取り、3か月後の4月末、予定通り構築が完了しました。
その間の日立の対応について、竹内圭祐氏は「我々としてはServiceNow CSMの利用は初めてでしたので、日立には研修から実施いただきました。プロジェクトの最中に新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大が起こりましたが、遠隔のWeb会議でのやり取りでもコミュニケーションのロスもなく、スピード感を持って3か月という短期間でスムーズに構築いただけました。また、プロジェクト期間中に発生したServiceNow CSMのメジャーバージョンアップについても、日立に柔軟に対応いただけました。インテックだけで対応していたら相応の負荷が発生したと思いますので、その点でも日立の立ち上げ支援サービスを利用したメリットを感じました。」と評価します。
今回、インテックがServiceNow CSMを用いて構築したポータルサイトの主な機能は以下の通り。
・障害情報、メンテナンス情報、その他お知らせのご案内
・問い合わせの受付、回答
・ナレッジの検索
・受付フォームを使った各種作業依頼の受付
その他、運用モニタリングやイベント管理、傾向分析を行うことにより、問い合わせがある前に問題が解決可能になることに加え、セルフサービスやオムニチャネルケースマネジメントにより、カスタマーサービスにアクセスしてくるお客様自身が、必要な時に、お好みの方法で問題を解決可能になる。 竹内圭祐氏はポータルサイトへの期待について、こう語ります。「構築に際しては、可能な限りServiceNow CSMの標準機能に我々の業務を合わせる、業務標準化を意識しました。ServiceNow CSMはクラウド型で提供されることから、今後の機能追加でグローバルスタンダードとしての傾向も把握できるでしょうし、特長でもあるローコード、ノンプログラミング開発により開発工数を抑制しつつ、お客様への新機能の提供を素早く行える点に、期待しています。これまで、我々がどのような対応を行っているのかがお客様に見えづらい、という課題もありました。今後はこのポータルで積極的に情報を発信することで運用状況を可視化して、一方的に価値を提供する今までのサービスのカタチから、お客様からフィードバックをいただき、新たな価値を共創するサービスへと進化させたいと考えています。 最後に竹内正人氏は、今後の展開と日立への期待について、次のように結びました。「EDI市場はいよいよインターネットEDI移行に向けての予算化など、具体的な動きが高まって来ています。当社はこれまで35年以上培ったEDIアウトソーシングサービスの提供、運用実績をもとに、まずは既存のお客様に対して2022年末を目標として、レガシーEDIからインターネットEDIの移行を推進すると共に、ポータルサイトを軸とした運用、サポートの強化によりさらなる市場獲得を目指していきます。日立にはこれまで同様、さまざまなITシステムの構築や運用での協働および、新たなソリューションの情報提供に期待しています。」
● ServiceNow、ServiceNowのロゴ、ならびにその他のServiceNowのマークは、米国およびその他の国で登録されたServiceNow, Incの商標または登録商標です。
● その他記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。
● 記載されている製品情報は、製品の改良により予告無く変更されることがあります。
● 発言者の部署名/役職名等は、2020年12月時点の情報です。
株式会社インテック
お客様の経営戦略に沿った情報化戦略の立案からシステムの企画、開発、アウトソーシング、サービス提供、運用保守まで、IT分野において幅広く事業を展開しています。インテックは、1964年の創業以来培ってきた技術力をもとに、AI、RPA等のデジタル技術の活用や、新たな市場の創造にも積極的に挑戦しています。常にオープンな姿勢で、人、企業、社会を技術でつなぎ、自らも変革しながら「豊かなデジタル社会の一翼を担う」企業としてお客様に新しい価値を提供してまいります。
[ 設 立 ] 1964年1月11日
[ 資本金 ] 208億30百万円
[ 従業員 ] 3,698名(2020年9月1日現在)
[ 本 社 ] 富山県富山市牛島新町5-5