企業価値向上を支援するITシステムの提供に向け、
営業・開発・教育部門が三位一体となって、
既存技術の活用と、新規技術の獲得によりCS向上を目指す
日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社(以下、日立ソフト)は、先進的な研究事業と、「お客さま視点での提案により、お客さまの企業価値向上を支援する」ITシステム開発を提供している。
ますます複雑化・高度化するお客さまの要望に応えるため、日立ソフトでは社内に蓄積した日立オープンミドルウェア技術の活用と、新たな知識獲得によるさらなる技術力アップに向けて、営業部門に「日立製品拡販推進グループ」、開発部門に「日立オープンミドルソリューションセンタ」を設け、教育部門では、日立オープンミドルウェア認定資格制度を活用。
営業・開発・教育部門が三位一体となった取り組みを開始している。
日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社
営業統括本部
日立製品拡販推進グループ
部長代理
嶋 康弘氏
日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社
第1開発本部
日立オープンミドルソリューションセンタ
グループマネージャ・シニアコンサルタント
熱海 史郎氏
日立ソフトは、「システム開発」「サービス」「プロダクト&パッケージ」を事業の3本柱として、トータルなシステムインテグレーションサービスを提供している。システム開発事業では、営業/SE部門として官公庁や金融・産業・通信業界向けのミッションクリティカルな大規模システムを数多く手がけてきた。プロダクト&パッケージ事業では、たとえば、内部統制支援としてドキュメント統制・活用ソリューション「秘文」「活文」「静紋」などの豊富な自社パッケージを開発提供しているほか、日立製作所の日立オープンミドルウェアの製品開発にも長年にわたり取り組んでいる。
日立のミドルウェア製品を開発してきた技術ノウハウの蓄積を、「お客さま」のシステム提案・開発でも活かすことは、日立ソフトの競争力・差別化を一段と強めることにつながる。
そこで設けた組織が、営業部門の「日立製品拡販推進グループ」と、開発部門の「日立オープンミドルソリューションセンタ」である。
「日立製品拡販推進グループは、全社横断の横串連携組織。組織を超えた日立製品の拡販施策を立案したり、受注推進活動を行っています」と嶋氏は紹介する。
日立の内部統制を支援するワークフロー製品(電子フォームワークフロー)および文書管理製品(DocumentBroker)と日立ソフトの「ドキュメントからの情報流出」を統制するドキュメント運用管理製品(NAVIstaff)を組み合わせて、営業・SE部門へシステムをどのように提案・構築していけば良いか、組織の枠組みを超えて社内にプロモーションしている。
「開発部門はもちろん、営業/SE部門でも日立オープンミドルウェア製品を使ったメニューを増やすことで、『業務要件に沿っている』とお客さまからの信頼を高めます。その取り組みのひとつとして、ハードウェア・ソフトウェア・ネットワークのIT基盤を月額で提供する『SecureOnline 統制IT基盤提供サービス』にCosminexusの提供サービスも加えました」と嶋氏は語る。
一方、日立オープンミドルソリューションセンタは、営業/SE支援組織であり、設計技術コンサルテーションから実行環境構築までを組織横断的に提供する。
「ミドルウェアを熟知している部隊が支援することで、信頼性が高く拡張性のあるソリューションインフラをすばやく提供することができます。ますます複雑化・高度化するお客さまの要件を満たし、かつ、中長期的に安定稼働するITインフラの実現には、ミドルウェアの知識が不可欠なのです」と熱海氏は語る。
システム構築時のみならず稼働開始後も、ミドルウェア開発の知識を活かして、安心確実なサポートを提供できるのである。
日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社
人事総務本部
教育センタ
教育企画グループ
課長
松田 欣浩氏
日立オープンミドルウェア製品を使ったソリューション強化戦略に、営業、開発と一体になって取り組んでいるのが教育センタだ。
日立ソフトは、以前より技術教育に力を入れており、経済産業省認定の情報処理資格取得者をはじめ、各種認定資格の取得者数は、トップクラスの多さを誇る。
「日立オープンミドルウェア製品に関する教育では、『使ってみよう』というアプローチの体験セミナーを社内で展開して裾野を広げるのと並行して、日立オープンミドルウェア認定資格制度を利用して、いま持っている知識をさらに高める取り組みを行っています。お客さまのシステムが高度化・複雑化するなかで、技術者にはより深い製品知識と上流工程での設計力が求められており、技術者のスキルアップと技術力の証として、認定資格を活用しています」と松田氏は説明する。
この取り組みの一環で、「JP1認定シニアコンサルタント」に加えて「Cosminexus認定セールスコーディネーター」を取得したのが公共システムの提案に携わる藤平氏だ。
地方自治体などでも、インターネットを使った住民サービスが盛んに行われるようになったことから、Webアプリケーション開発の案件が増えてきた。
「運用までを含めたトータルなシステム提案をするためにまずJP1の資格を取得し、さらに、Webアプリケーションの案件が求められるようになったことから、知識を広げるためにCosminexusの資格を取得しました」と藤平氏は言う。
日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社
公共社会システム事業部
第2公共システム本部
ソリューション事業推進部
ユニットリーダ・コンサルタント
藤平 光壮氏
認定資格を効率よく取得するための認定資格講座も大いに役に立った。
「Cosminexusに関しては、Webアプリケーションサーバ製品というくらいの認識でしたが、認定資格講座で、電子フォームワークフローをはじめ、さまざまな機能がそろっていることがわかり認識を改めました。JP1の知識と組み合わせることで、提案の幅が大きく広がります」と藤平氏は語る。
「Webアプリケーションは、ゼロから手作りしていては、機能変更や拡張の要求へ即座に対応することができません。Cosminexusは、開発効率が良く、保守性、拡張性の高いフレームワークとして、これからの受注拡大に向けて重要なキーポイントになるでしょう」と熱海氏は補足した。
システム提案には、機能をどう実現するかと、どう運用していくかという2つの局面がある。開発するCosminexusと、運用するJP1の両面を知っている技術者の存在は、顧客側にとっても心強いのだ。
藤平氏の名刺には、取得した資格のロゴを印刷してあるが、名刺交換のときに話題になり、「そういう技術を持っているなら、このシステムの問題も相談できますか」と話が広がり、顧客の隠れた課題を引き出している。
「提案の幅を広めていくためにも、今後はデータベースの『HiRDB』の認定資格にも挑戦したいと思います。将来は、複合的な知識と経験を積んで、上流設計まで取り組んでいきたい」と藤平氏は抱負を語る。
業、開発、教育部門が三位一体となって、日立オープンミドルウェア製品の使いこなしノウハウを深めている日立ソフト。今後も、ミッションクリティカルなシステムや高度なサービス要求を持つ複雑なシステムなどを、安心して開発・運用のできるシステムインテグレータとして力を高めていく。
取得済の認定資格を名刺にシールで表記できる。
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PARTNER PROFILE
日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社
[本社] 東京都品川区東品川4-12-7
[設立] 1970年9月21日
[資本金] 341億円
[従業員数] 5,227名
大規模システム開発を得意とするシステムインテグレータ。官公庁や金融・保険・証券業向け大規模業務システムなどの「システム開発」、保守サービス、ユーティリティコンピューティングのSecureOnlineなどの「サービス」、情報漏えい防止プロダクト「秘文」、文書管理パッケージ「活文シリーズ」、内部統制対応製品などの「プロダクト&パッケージ」が事業の3本柱。