近年、都市化や地球規模での気候変動に伴い、大規模な自然災害の発生が増え、被害規模も甚大になっています。
被害の拡大を防ぎ、早期復旧に向けた活動のためには、被害状況をいち早く把握することが必要です。
日立は、高所定点カメラ、ドローンなどで撮影した映像をAIで分析し、災害対策で重要な初動から復旧までの被害状況の把握を支援します。
火災・家屋倒壊といった損害のほか、橋・ビル・ダム・道路といったインフラなど、5カテゴリー、32クラスの情報を1枚の画像から同時に検知可能です。
専用の撮影器具は不要で、高所カメラやドローンなどの広角・望遠で撮影された映像からでも、小物体を検知することが可能です。
正解(ラベル)の曖昧性を含めてAIに学習させることで、大量の学習サンプルに誤った情報が存在したとしても、その影響を軽減します。
データが少なくて認識困難なサンプルを重視して学習することで、学習サンプルが少ない発災に対しても高精度に認識します。
TRECVID
アメリカ国立標準技術研究所(NIST)が主催するワークショップ (TREC Video Retrieval Evaluation)
画像解析AIの黎明期(2001年)からある高い権威を持つ競争型ワークショップの一つ
DSDI(Disaster Scene Description and Indexing)
32種の災害カテゴリ(例: 浸水、地滑り、瓦礫等)ごとに、与えられた災害地域の実映像データ群から各災害カテゴリに該当する事象が映っている確率が高い順に上位1000種の映像を選び出して並べ、正解順位にどれほど似ているかによって評価されるもの
学習・評価用データセットの詳細
テスト映像
*図出典:TRECVID2020 Test Datasetより
災害検知AIシステムをさまざまな場面でご利用いただけます。
最も重要な発災初動期に、より多くの被害情報を迅速に入手し、刻一刻と変化する被災状況を把握するため、高所カメラの映像から火災・煙・家屋倒壊を「災害検知AI」により自動で検出し、発生位置と被害状況を表示させます。
*図出典:TRECVID2020 Test Datasetより