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Hitachi

日立アドバンストサーバHA8000シリーズ

HA8000シリーズ SSD搭載装置において警告イベントが出力される問題について

概要

HA8000xN、xN1モデルにおいて、SSDを搭載した一部製品において、パトロールリード処理がSSDに対して動作しない設定となっているために警告イベントが出力されることが判明しました。
本事象の回避策を下記に示しますので、適用をお願いいたします。

対象装置

内蔵ディスクアレイボード使用/SSDを搭載した装置のみ対象

HA8000xNモデル(2015年9月〜モデル)

  • HA8000/RS440(AN)

HA8000xN1モデル(2015年4月〜モデル)

  • HA8000/RS210(AN1)
  • HA8000/RS220(AN1)

HA8000xNモデル(2015年4月〜モデル)

  • HA8000/TS20(AN,BN)

HA8000xNモデル(2014年9月〜モデル)

  • HA8000/RS210(AN)
  • HA8000/RS220(AN)

現象

内蔵ディスクアレイボードでSSDを搭載した一部製品において次の警告イベントが出力されます。本警告イベントは、ディスクアレイボードのパトロールリード処理(*)が動作するごとに出力されます。

* 定期的に物理ドライブ個々に対して不良セクタ有無のチェックおよび修復を行う機能

No. イベントの内容 イベントソース イベントログメッセージ
1 HRN_WRN01:RAID Controller WARNING(CTRL) hrnservice Patrol Read can't be started as PDs are either not ONLINE or are in a LD with an active process or are in an excluded LD, ID: 000292

ディスクアレイボードの機能であるパトロールリードが、SSDに対して動作しない設定になっているために本警告イベントが発生します。本警告イベントが採られることによるシステム装置動作への影響はありません。

問題の対処方法

ここではディスクアレイボードの設定変更により、SSDへのパトロールリード処理を有効にすることで警告イベントの出力を抑止する手順を説明します。

(補足1)
ディスクアレイボードの設定変更をする場合、『Hitachi Server Navigator RAID 管理機能(Hitachi RAID Navigator)』または、VMware vSphere ESXi用RAID管理ユーティリティ『RAID Utility(StorCLI) for VMware』をインストールした環境が必要です。

(補足2)
VMware vSphere ESXi用RAID管理ユーティリティ『RAID Utility(StorCLI) for VMware』は次の日立Webページにて掲載しております。ダウンロードの上、ご使用ください。

(補足3)
コマンド入力時、Windows、Red Hat Enterprise Linuxで64bit OSを使用の場合は「storcli」を「storcli64」に読替えてコマンドを実行してください。
最初に内蔵ディスクアレイボードのパトロールリード設定を確認します。

[内蔵ディスクアレイボードのパトロールリード設定 確認手順]

  1. 内蔵ディスクアレイボードのパトロールリードの設定情報を表示します。
    コマンド入力画面から次のコマンドを入力し[Enter]キーを押します。

    (Windows、Red Hat Enterprise Linuxの場合)
    storcli /call show patrolread

    (VMware ESXiの場合) (*)
    * storcliの実行ファイルがあるフォルダに移動してコマンドを実行してください。
    ./storcli /call show patrolread

  2. 次の実行結果が表示されます。
    下線部の”①ディスクアレイボードの認識番号”、”②SSDに対するパトロールリードの設定値”を確認します。
    ディスクアレイボードの搭載数分、これらの情報を確認します。

    内蔵ディスクアレイボードのパトロールリード設定 確認手順

    手順2)で”②SSDに対するパトロールリードの設定値”の値が「”Enabled”でない」コントローラに対して、設定値を”Enabled”へ変更します。『内蔵ディスクアレイボードのパトロールリード設定 変更手順]へ進んでください 。

    ”②SSDに対するパトロールリードの設定値”が「”Enabled”で設定されている」場合は、SSDに対して、パトロールリードが動作する設定となっているため、対処不要です。

[内蔵ディスクアレイボードのパトロールリード設定 変更手順]

  1. 『内蔵ディスクアレイボードのパトロールリード設定 確認手順』→項番”2”の確認内容の結果から、設定変更したいディスクアレイボードの認識番号を指定の上、次のコマンドを入力し[Enter]キーを押します。
    (*: ’X’は ディスクアレイボードの番号を指定します。 “0”から順番に,1,2・・・と続きます。)

    (Windows、Red Hat Enterprise Linuxの場合)
    storcli /c’X’ set patrolread includessds=on

    (VMware ESXiの場合) (*)
    * storcliの実行ファイルがあるフォルダに移動してコマンドを実行してください。
    ./storcli /c’X’ set patrolread includessds=on

    (補足:ディスクアレイボードの認識番号”0”のコントローラに対してコマンドを実行する場合)
    storcli /c0 set patrolread includessds=on

  2. 次のコマンドの実行結果が表示されます。
    実行結果から正しく設定値が変更されたか確認します。

    内蔵ディスクアレイボードのパトロールリード設定 確認手順

    以上で変更手順は終了です。
    本設定変更により、SSDへのパトロールリード処理が有効となり、警告イベントの出力が抑止されます。