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2014年4月28日
株式会社日立製作所
日立化成株式会社
電力融通、需給変動制御、停電時のライフライン維持に貢献
株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)と日立化成株式会社(執行役社長:田中 一行/以下、日立化成)は、このたび、国内最大級*1となる3.8MWh*2の大容量リチウムイオン蓄電池システム(以下、本蓄電池システム)を、三井不動産株式会社(以下、三井不動産)が手がける、柏の葉スマートシティ(千葉県柏市)に納入しました。
本蓄電池システムは、日立が柏の葉スマートシティに納入した「柏の葉エリアエネルギー管理システム(AEMS)」と連係し、柏の葉スマートシティでの電力融通や需給変動制御、停電時のライフライン維持を支える設備として、2014年5月中旬から稼働を開始します。
近年、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーが世界的に注目される中、電力需給バランス維持、エネルギーの有効活用、電源安定化を可能にする蓄電池の需要が急速に拡大すると見込まれています。中でも、今回の蓄電池システムに用いたリチウムイオン蓄電池は、鉛蓄電池と比較して小型・軽量化が可能であることから設置スペースの削減が可能であるとともに、短時間で大出力の充放電を行うことができるため、需給バランス維持の手段として今後の利用増加が期待されています。
柏の葉スマートシティでは、街全体のエネルギーを運用・監視・制御するためにAEMSが納入されており、本蓄電池システムはAEMSにおいて、オフィスや商業施設といった施設間における電力融通の核となる設備として用いられます。地域全体が保有する電力をAEMSにより制御し、本蓄電池システムが充放電を行い各施設へ適切に配分することで電力ピークカットを実現し、電気料金の低減や低炭素化に貢献します。また、柏の葉スマートシティには、太陽光発電などの再生可能エネルギーが導入されていますが、本蓄電池システムが充放電を行うことで、それらのエネルギー変動を緩和し、需給バランスを安定させることができます。さらに、万が一大規模停電が発生した際には、蓄電池に蓄えた電力を活用し、ライフラインの維持に必要な最低限の電力を確保します。
本蓄電池システムの納入に当たっては、AEMSとの連係を含めたシステム全体構築を日立が行いました。本蓄電池システムには、長寿命サイクル、大電流充放電、高剛性構造などの優れた性能を有する日立化成製のリチウムイオン蓄電池「CH75」を13,824本搭載しており、このリチウムイオン蓄電池と日立製のPCS(パワーコンディショナー)が連係することで蓄電池の充放電を制御します。
本蓄電池システムには、システム間情報伝達のコントロールユニットとして日立化成独自のバッテリーマネジメントユニットを採用しています。これにより、全てのリチウムイオン蓄電池の状態の常時監視が可能となり、安全性を確保しながらリチウムイオン蓄電池の能力を最大限に活用することができます。また、充放電の際に起きる電流・電圧のアンバランスが発生しにくい構造*3を採用していることから、蓄電池の劣化の偏りを抑え、蓄電池システム全体の長寿命化を実現します。
なお、本蓄電池システムは、従来の鉛蓄電池システムと比較し設置面積を23%*4削減しています。エネルギー管理システムとの連係により地域、ビル、工場などのさまざまなエリアへの適用が可能です。
日立グループは、これまで数十年にわたり蓄電池ビジネスを展開し、大規模から小規模まで幅広いシステムを提供してきました。今後、再生可能エネルギーの普及などに伴い蓄電池の需要拡大が見込まれることから、グループ内のリソースを結集し、さらなる拡販を図っていきます。
納入内容 | 500kW PCS(Power Conditioning System)、3,836kWh リチウムイオン蓄電池システム |
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納入年月 | 2014年3月 |
稼働開始年月 | 2014年5月 |
株式会社日立製作所 インフラシステム社 都市・エネルギーソリューション事業部 [担当:中沢]
〒170-8466 東京都豊島区東池袋四丁目5番2号
電話:03-5928-8254 (直通)
日立化成株式会社 エネルギー事業本部 産業電池システム部 SE事業センタ [担当:武田]
〒100-6606 東京都千代田区丸の内一丁目9番2号
電話:03-5533-7920 (直通)
以上