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2011年6月8日

「新グローバル化推進計画」を策定

アジアベルト地帯*1を中心とした11地域*2を選定するとともに
新たにインドを海外5極目の統括地域として*3地域戦略を強力に推進

  株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明)は、このたび、高効率・高信頼な情報・通信システム技術に支えられた社会インフラを提供する「社会イノベーション事業」のグローバル展開を加速するため、日立グループ共通施策「新グローバル化推進計画」を策定しました。本計画は、日立が傾注する社会イノベーション事業の需要拡大が見込まれるアジアベルト地帯や南米・中東欧を中心とした11地域を注力地域に選定し、各国のマーケットや競合状況、日立グループの事業展開の現状を踏まえ、今後推進する地域戦略の基盤としてまとめたものです。
  また、このうち特に大きく成長しているインド共和国(以下、インド)については、日本・中国・東南アジア・欧州・米州に並ぶ海外5極目の独立した統括地域と位置づけ、日立インド社が在インド日立グループの中心となって、現地主導でよりスピード感のある事業展開を行えるよう体制を強化します。

  「新グローバル化推進計画」では、複数の事業分野にまたがる提案や、保守・運用サービスからファイナンスまで含めた「パッケージ型インフラ事業」のニーズが注力地域で高まっていることに対応するため、エンジニアリング機能や渉外機能を拡充します。また、リスクマネジメントや戦略的パートナーシップの構築など、これまでプロジェクトごとに社内カンパニーやグループ会社がそれぞれ行ってきた先進事例を、現地主導かつグループ横断的に活用できる体制とすることで、各地域の提案力を高め、より多くの事業機会の獲得を図ります。
  既に取り組みを進めているグローバル調達拡大プロジェクト、研究開発および株式会社日立総合計画研究所(取締役社長:塚田 實/以下、日立総研)のグローバル展開、グローバル人財マネジメント施策などと緊密に連携しながら、2012年度の海外売上高比率を50%超にすることをめざします。

「新グローバル化推進計画」のポイント

  主に下記の施策をグループ横断的に推進します。

1. 注力地域における取り組み

  注力地域では、「事業開発機能」「海外営業技術・エンジニアリング機能」を強化するとともに、現地のニーズを踏まえたアプローチの基盤となる「戦略的パートナーシップの構築」を推進するため、地域拠点の新設やローカルスタッフを中心とした人員増強を行います。各国・地域に根ざしたマーケティングや地域戦略の策定、渉外活動を強化することで、現地主導でビジネスチャンスを発掘し、現地の事情に合ったプロジェクトを組成する力をつけます。たとえば、複雑かつ大規模な社会インフラ案件に対し、初期段階から顧客にアプローチしたり、高い精度でより迅速に見積もりをとりまとめるなど、注力地域特有の要望や市場のスピードに合わせた事業運営を加速し、競争力を高めます。

  従来、アジア地域の地域本社である日立アジア社が統括していたインドは、新たに日立インド社を日立グループの地域本社とする独立した統括地域と位置づけ、独自に事業を推進できるよう機能を強化します。具体的には、日立インド社が持つ事業運営の責任と権限を拡大するとともに、同社のコーポレート部門を中心に人員増強を行い、インド特有の法律や商習慣にきめ細かく対応できる体制とします。蓄積されたノウハウを在インドの日立グループ会社間で活用するなど、日立グループ各社のスムーズな事業展開をサポートすることで、顧客の要望により早く対応していきます。
  日立は、1930年代よりインドでのビジネスを開始し、空調機器や建設機械の製造・販売などの事業を展開してきました。2010年には現地企業との合弁で「BGRタービン社」「BGRボイラー社」を設立し、インドにおける火力事業の拡大を図っています。情報・通信システム事業分野では、ITコンサルティング事業におけるオフショア機能の強化を目的として、新会社の設立や企業買収などによりインドの拠点拡張を進めているほか、2009年にはストレージソリューション事業の営業所を新たに開設し、IT需要の拡大に対応しています。また、2011年1月には日立総研の分室をデリーに開設、2011年度中にはバンガロールに情報・通信システム事業分野の研究開発拠点を開設する予定であり、高い成長が続くインドにおいて現地のニーズに即した効率的な対応ができるよう準備を進めています。さらに、日本政府が主導するスマートシティの実証実験に参加するなど、中長期的な視点での活動も展開しています。
  これまで日立が現地に根ざしたオペレーションで培った経験や組織を基盤として、日立インド社を中心とした体制強化により事業を拡大し、2010年度に約900億円の日立グループ連結インド売上を、今後数年度内に約2,000億円にする計画です。

2. コーポレート部門における取り組み

  コーポレート部門においては、4月1日付で、日立製作所内に渉外本部を新設し、国内外の政府機関、国際機関、業界団体などとの関係強化を通じて「国際渉外機能」を拡充するとともに、同国際事業戦略本部内にリスクマネジメント室を設置し、各事業の海外進出をサポートしています。さらに、「ファイナンスを含めた事業開発」を目的として2月1日付で設立した海外プロジェクトファイナンス本部では、社会インフラ案件の投融資計画を含む戦略策定や事業開発、情報収集・分析、金融機関等への渉外活動を展開しています。

  日立は、本計画をはじめとする各種グローバル施策の推進により、世界に広がる事業機会をいち早くとらえ、各国・地域のニーズに合致した総合的なソリューションの提供を通じて、グローバル市場で社会イノベーション事業を拡大していきます。

*1
アジアベルト地帯: 中華人民共和国、ASEAN各国、インド、中東などを含む、日本からアラビア半島までのアジア沿岸部の24の国・地域をさす。
*2
11地域:(五十音順) インド共和国、インドネシア共和国、エジプト・アラブ共和国、サウジアラビア王国、中華人民共和国、中東欧、トル コ共和国、ブラジル連邦共和国、ベトナム社会主義共和国、南アフリカ共和国、ロシア
*3
従来は、中国・アジア・欧州・米州の4極体制としていたものを、日本・中国・東南アジア・インド・欧州・米州の6極体制とする。

ご参考

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 国際事業戦略本部 [担当:中西]
〒100-8280 東京都千代田区丸の内一丁目6番6号
TEL : 03-4564-2887

以上

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