ストレージシステム稼働管理Tuning Managerは、SAN環境に接続されたサーバ、ストレージシステムの性能情報・容量情報を収集・蓄積し、ストレージネットワーク全体のパフォーマンスを統合的に管理することを目的としたソフトウェアです。
大容量のストレージシステムによるSAN環境の稼働性能を維持するには、性能や使用容量を定常的に把握する、性能劣化の兆候を早期に把握するなどの管理が欠かせません。
Tuning Managerは、性能情報、容量情報をすぐれたGUIやCLIにより視覚化し、パフォーマンスチューニング、キャパシティプランニング、リソースの再配置などのストレージ管理業務を強力に支援することで、ストレージシステムの安定稼働を将来にわたり支えます。
SAN環境に分散するサーバ、ストレージ装置など、これらストレージネットワーク内の各種機器リソースの性能や容量を統合的に監視・分析できます。リソース関連の情報はGUIで簡単に確認できるので、性能ボトルネック解析時にも役立ちます。
稼働状況のデータを、分、時間、日、週、月、年単位に自動で集計・蓄積。ストレージシステムの安定稼働を実現する上で欠かせないパフォーマンスチューニング、キャパシティプランニング、データ移行などの業務を支援します。
日立ディスクアレイシステムの性能をTuning Managerがヘルスチェックし、問題の対処案まで表示。性能問題が起こる前に事前対処でき、サービスレベルを維持することができます。
ストレージシステムの規模が大きくなればなるほど、システム全体の性能・容量を把握することは困難になります。Tuning Managerでは、WebベースのGUIにより、各エージェントが収集・蓄積した性能・容量情報を統合した形で表示できるため、個々のリソースの状況からシステム全体の状況までを短時間で容易に把握することができます。
システム拡張による機器の追加やビジネスの拡大によるサーバへのアクセス増加によって、システム性能が劣化した場合、サーバ/ストレージのどこに原因があるのかを特定するのには多大な時間と手間がかかります。そこで、Tuning Managerはサーバ/ストレージそれぞれの視点による分析情報を提供。サーバ視点で性能が劣化しているリソースを確認し、次にストレージ視点でそのリソースを共有している他のサーバを見つけ、ディスク性能を確認するなどして、リソース競合の原因を特定するといった運用ができます。これにより、迅速な問題解決を支援し、ビジネスへの影響を最小限に抑えられます。
PCサーバ数台の小規模システムからエンタープライズクラスの大規模システムまで、システム規模に合わせて必要なところから導入できます。たとえば「ストレージ装置だけを監視する」ところから始めれば、エージェントを入れる必要がなく、かつ初期導入費を抑えられます。その後、「業務サーバのリソースを含めて監視する」、さらに「ストレージとサーバを関連させてリソース競合の原因を分析する」というTuning Managerを最大限に活用できる構成にまで、効率良く拡張できます。
Tuning Managerは、サーバとストレージシステムのパフォーマンス管理に最適な以下の機能を提供します。
Tuning Managerは、監視対象ごとにパフォーマンスデータを収集し、データベース化して管理します。現在の情報だけでなく、過去の定常状態での性能・容量傾向との違いが分かるため、システムの性能傾向を分析できます。
Tuning Managerが収集・蓄積したパフォーマンスデータは、GUIで見やすく分析しやすいフォーマットに整理・統合され、さまざまなグラフや表として表示することができます。サーバやストレージなど、リソースごとの容量推移が分かりやすく表示できるため、容量計画に役立つほか、ストレージシステムへの投資を最適化することができます。また、GUIはWebベースのアプリケーションのため、Webブラウザによって、どのホストからでもネットワークを通してパフォーマンスデータの閲覧ができます。
あらかじめ設定したしきい値に基づいて、パフォーマンスの低下を通知することで、システムの問題点を早期に発見し、ビジネスへの悪影響を未然に防ぐことができます。また、日立ディスクアレイシステムのリソースには予めしきい値が設定されており、定期的なヘルスチェックができます。
障害の箇所や原因の特定に役立つ、各種機器リソースの性能をより詳しく分析できるテンプレートにより、複雑な定義をしなくても性能状況を監視可能。テンプレートはお客さまの環境に合わせて容易にカスタマイズできます。
データ入出力パス管理Dynamic Link Managerなどの主要パス管理ソフトによる交代パス運用時にもそれぞれのパスのパフォーマンスを監視することができます。