概要
HA8000/xL2*1,xM,xM1,xM2 モデルに搭載される内蔵・増設ディスクアレイボード (RAID5 モデル)において、不具合対策を行ったファームウェアをダウンロードサイトに掲載いたしましたので、以下にご連絡させて頂きます。
- *1
- HA8000/RS440xL2 モデルは除く。
本件は下記にて連絡させていただいた不具合の対策となります。
不具合対策内容
整合性検査を実行するとデータに異常をきたす場合がある不具合を対策しました。
発生条件については下記「発生条件」をご参照ください。
また、本不具合対策にあわせて以下の品質改善を行いました。
- Windowsの書き込みキャッシュ設定を変更しても、内蔵ディスクアレイの論理ドライブのWriteキャッシュ設定が変更されないように修正しました。*2
- キャッシュバックアップモジュール診断処理のエラーハンドリングを修正しました。
- *2
- 論理ドライブのWriteキャッシュ設定はディスクアレイ管理ユーティリティから変更してください。
発生条件
- RAID レベルが RAID5、または RAID6 であること。
- HDD 障害が発生しリビルド *3 が実行されたことがあり、そのリビルド実行中にリビルド元 HDD でメディアエラー *4 が発生し、RAID F/W の機能でリビルド先 HDD の該当アドレスをエラー登録していること。確認方法については「確認方法」をご参照ください。
- [補足]
- 保守対応時にリビルド元HDDでメディアエラーが発生していた場合、RAID再構築およびバックアップからデータをリストアして頂くよう保守員からお客様に依頼する手順になっています。
- 整合性検査 *5 を実施した場合。
- *3
- RAID6 の場合は、HDD2台が障害となった "Degrade" 状態からのリビルドのみ。1台障害の "Partially Degraded" からのリビルドでは発生しません。
- *4
- メディアエラー発生アドレスは RAID5、RAID6 のパリティデータが格納されているアドレスであることが条件です。
- *5
- 整合性検査は自動では実施されません。実施するには手動または、OSタスク機能等を利用する必要があります。
確認方法
OS イベントログ (アプリケーションログ) にて、直近に実行されたPatrol Read 開始イベント (イベントリスト No.1) から Patrol Read 終了イベント (イベントリスト No.3) までの間に、修復不能なメディアエラーを検出したイベント (イベントリスト No.4) が記録されている場合、「発生条件」の 2)に該当していると判断してください。
[補足]
Patrol Read 動作中にシステム再起動を行うと、再起動後に Patrol Read 再開イベント (イベントリストNo.2) が記録されます。
1) RAID 管理ユーティリティ Hitachi RAID Navigator のイベントリスト
No. |
イベントの内容 |
イベント ソース |
イベントログメッセージ |
1 |
Patrol Read 開始イベント |
hrnservice |
HRN_INF04: RAID INFORMATION4 |
Patrol Read started, ID: 000039 |
2 |
Patrol Read 再開イベント |
hrnservice |
HRN_INF04: RAID INFORMATION4 |
Patrol Read resumed, ID: 000038 |
3 |
Patrol Read 終了イベント |
hrnservice |
HRN_INF04: RAID INFORMATION4 |
Patrol Read complete, ID: 000035 |
4 |
修復不可能なメディアエラーを検出したイベント |
hrnservice |
HRN_ERR04: LD/PD ERROR(LD/PD)3 |
Patrol Read found an uncorrectable medium error PD %d Location 0x%llx,ID:000095 |
2) RAID 管理ユーティリティ MegaRAID Storage Manager のイベントリスト
No. |
イベントの内容 |
イベントソース |
イベントID |
分類 |
レベル |
イベントログ メッセージ |
1 |
Patrol Read 開始イベント |
MR_MONITOR |
39 |
CTRL |
Information |
Patrol Read started |
2 |
Patrol Read 再開イベント |
MR_MONITOR |
38 |
CTRL |
Information |
Patrol Read resumed |
3 |
Patrol Read 終了イベント |
MR_MONITOR |
35 |
CTRL |
Information |
Patrol Read complete |
4 |
修復不可能なメディアエラーを検出したイベント |
MR_MONITOR |
95 |
PD |
Warning |
Patrol Read found an uncorrectable medium error PD <PDs> Location <location>
|
対象ファームウェアバージョン
・RAIDボード(内蔵用/内蔵用[キャッシュバックアップ付]/外付け用):3.152.155-2153 以前
【RAIDボードのファームウェアバージョン確認方法】
RAID BIOS ユーティリティ (Web BIOS) または RAID 管理ユーティリティ (Hitachi RAID Navigator/MegaRAID Storage Manager)にて確認をお願いします。
各手順の詳細はファームウェアアップデート手順書をご参照願います。手順書は「お願い事項」の(1)に記載したURLに掲載されています。
お願い事項
- 下記のURL(HA8000Webサイト「日立サーバ&ソリューション:ドライバ・ユーティリティダウンロード」)に不具合対策版ファームウェアとアップデート手順を掲載致しましたので、適用をお願い致します。
[補足]本ファームウェア適用後は、運用から外していただいていた整合性検査をご使用いただけます。
- アップデート適用にあたり、ご留意いただきたい事項は以下のとおりです。
- RAIDボードファームウェアアップデートツールはオフラインでのツールであることから、更新作業にあたりシステム装置の再起動が必要となります。
- 作業時間は1台あたり約30分です。
対象機種
HA8000xM1モデル (2014年06月〜モデル)
- HA8000/RS110 (AM1,BM1)
- HA8000/TS10 (AM1,BM1)
- HA8000/NS110 (AM1,BM1)
- HA8000/NS10 (AM1,BM1,SM1,TM1)
HA8000xM2モデル (2014年1月〜モデル)
- HA8000/RS220 (AM2)
- HA8000/RS220-s (SM2,TM2)
- HA8000/RS210 (AM2,BM2)
- HA8000/RS110-h (HM2,KM2)
- HA8000/TS20 (AM2,CM2)
- HA8000/TS10-h (HM2,KM2)
- HA8000/NS220 (AM2)
- HA8000/NS220-s (SM2,TM2)
HA8000xM2モデル (2013年09月〜モデル)
- HA8000/RS220-h (HM2)
- HA8000/RS210-h (HM2)
HA8000xMモデル (2013年06月〜モデル)
- HA8000/RS110 (AM,BM)
- HA8000/TS10 (AM,BM)
- HA8000/NS110 (AM,BM)
- HA8000/NS10 (AM,BM,SM,TM)
HA8000xL2モデル (2012年11月〜モデル)
- HA8000/RS220-h (HM1,JM1,KM1)
- HA8000/RS220 (AM1,CM1,DM1)
- HA8000/RS220-s (SM1,TM1,UM1,VM1)
- HA8000/RS210-h (HM1,JM1,KM1)
- HA8000/RS210 (AM1,BM1,CM1,DM1,EM1)
- HA8000/RS110-h (HM1,KM1,LM1,MM1)
- HA8000/TS20 (AM1,BM1,CM1,DM1,EM1,FM1)
- HA8000/TS10-h (HM1,JM1,KM1,LM1,MM1)
HA8000xMモデル (2012年04月〜モデル)
- HA8000/RS220-h (HM,JM,KM)
- HA8000/RS220 (AM,CM,DM)
- HA8000/RS220-s (SM,TM,UM,VM)
- HA8000/RS210-h (HM,JM,KM)
- HA8000/RS210 (AM,BM,CM,DM,EM)
- HA8000/RS110-h (HM,KM,LM,MM)
- HA8000/TS20 (AM,BM,CM,DM,EM,FM)
- HA8000/TS10-h (HM,JM,KM,LM,MM)
増設 RAID ボード形名
- GQ-CA7747(EX), GQ-CA7747PEX
- GQ-CA7748(EX), GQ-CA7748PEX