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エンジニア教育の舞台裏に迫る!〜大学から社会を支える人材を〜

日立ヴァンタラは、高知工科大学で開催された若手エンジニア育成を目的としたストレージワークショップに参加しました。このワークショップは2年目の開催であり、前年度の成功を受けてさらなる進化を遂げました。今年度から新たに香川大学も参加し、より多くの学生にエンジニアやストレージの魅力を伝える機会を提供しました。

「エンジニアやストレージの魅力を学生に伝えたい」という熱い思いを持ち、ワークショップを企画・実行してきた方にインタビューを実施し、その舞台裏に迫ります。

坂本龍馬を筆頭に、時代を大きく動かした偉人を輩出してきた県・高知。そんな高知県を中心に、社会を支えるエンジニアを育成するための取り組みが始まっています。

テクノロジーの急速な変化が続く現代において、若手エンジニアの育成は極めて重要です。特にストレージは、一般的にはあまり目にする機会がないため、多くの教員や学生にとってイメージを掴むことは難しい課題でした。

そんな背景から、一般社団法人ストレージネットワーキング・インダストリ・アソシエーション(以下、SNIA)日本支部 技術委員会 ユースケース分科会と高知工科大学が昨年度から開始したストレージワークショップが注目されています。このワークショップでは、さまざまな企業が大学に出向き、ストレージに関する授業を提供することで、学生たちの興味関心を高める取り組みです。今年度は高知工科大学に加えて香川大学の学生も参加し、学びの範囲を広げています。参加した学生たちが新たな知識を身につける一方で、その裏では熱い思いが繰り広げられていました。今回は、ワークショップの舞台裏に迫ります。

“ITインフラエンジニアをめざす学生を増やしたい” 2年目の開催に向けた挑戦

「社会を継続させる技術の結晶体、それがストレージ。困難な状況でも社会を維持するための考え方を学ぶ一環として、ストレージについて学んでほしいです」SNIA日本支部 副会長 坂下 幸徳氏は、ストレージを学ぶ重要性に対して熱く語ります。一方、教育現場にいる高知工科大学 情報学群 敷田 幹文教授と香川大学 亀井 仁志准教授は「学生が実際にストレージに触れる機会が不足しているため、ITインフラエンジニアを目指す学生が減少しています」と危機感を募らせていました。そんな中、2023年度に始めたストレージワークショップの効果は、企画者の想像を超えるものでした。

「学会で取り組みを発表した際には、他大学の先生方からも大きな関心を持っていただき、効果の大きさを実感しました」と敷田教授は反響の大きさを振り返ります。今年度は、他大学へワークショップを拡大するための第一歩として、メインの講義を大学のコマと合わせた90分にするという、コンパクトな講義設計に挑戦しました。ワークショップの設計を行った日立ヴァンタラ 武田 貴彦は、「昨年度好評だった実機演習に加え、新しくハードウェア解体ショーも取り入れることで、コンパクトかつパワーアップした内容になりました」と工夫を紹介します。さらに、「日立ヴァンタラは、このワークショップを通じて、日本が世界に誇るデータインフラ製品の設計、開発、製造、販売を行っている会社の存在を学生たちに知ってもらい、可能性を広げるきっかけにしたいです」と、熱い想いも語りました。


(左)高知工科大学情報学群 敷田 幹文教授
(右)香川大学情報化推進統合拠点情報メディアセンター
副センター長 亀井 仁志准教授


SNIA日本支部 副会長 坂下 幸徳氏


日立ヴァンタラ 主管技師長 武田 貴彦

“見て・聞いて・触って” ストレージ解体ショー!

今年度から取り入れた新たな施策の一つがストレージ解体ショーです。学生の目の前でストレージを解体し、部品一つ一つを紹介します。日立ヴァンタラでストレージの設計開発を担当する小泉 聡太は、「解体時は学生の手で実際にストレージの部品を取り外してもらうようにしたことで、よりストレージを身近に感じてもらえるよう工夫しました。また、説明の際は、ストレージの構造を見せながら、ハードウェア設計の苦労話も伝えるようにしました」と授業の際の工夫を紹介します。

ただ、さまざまな部品の詰まったストレージを高知まで持っていくことは、簡単ではありません。小泉は当時のことを「ストレージは、さまざまなチームで設計開発しています。そのため、各チームに声をかけて部品を集め、ストレージとして組み立て、学生に見せるために、社内一丸となって取り組みました」と振り返ります。

現場の第一線で活躍している社員との座談会では、学生から仕事の面白さや大変な点など、さまざまな質問が飛び交いました。座談会も対応した小泉は、「エンジニアの面白さはハードウェアを色々と触り、設計していく過程にあります。その魅力を少しでも学生に伝えられていたら嬉しいです」と熱く語りました。


解体ショーを見るため、教壇に集まる学生

“初めて見るストレージは、そのこだわりに驚きの連続でした” 参加した学生の声は

参加した学生は、このワークショップで何を感じ、何を学んだのか。事後アンケートでは、ワークショップ前後でストレージへの興味関心が大きく高まったことが明らかになりました。また、全体の8割以上の学生が今後もストレージに関しての勉強をしたいと回答したことから、このイベントがストレージを学ぶ一つのきっかけになったことは確かです。

高知工科大学情報学群3年の加藤 日和氏は、「ストレージの内部の部品を初めて見て、その細かさやこだわりに驚きの連続でした」とコメントしています。香川大学の小林 拓実氏も「ストレージの実機を見たり、社員との座談会を通じて将来的に社会を支えるインフラや、その上のシステム構築に関わる仕事に興味を持ちました」と、将来への進路に対して前向きな感想を述べています。


日立ヴァンタラ社員が学生に直接教える様子

敷田教授、亀井准教授は、ストレージの実機に目を輝かせる学生の姿を見て、「学生たちがこういった機会に飢えていることを改めて痛感しました。今後、より多くの大学でワークショップが広がることを期待しています」と、今後への期待を寄せています。

ワークショップの舞台裏には、参加者たちには見えない熱い思いがありました。ワークショップの企画から実行まで携わる多くの方の工夫や努力が、学生の学びと成長の瞬間に繋がっています。 今後も、日立ヴァンタラはさまざまな教育機関や民間団体などと連携し、若手エンジニア育成に向けた取り組みを進めていきます。

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